デジャヴ
2006年/アメリカ
‘FATE’と‘DESTINY’の違い
総合
100点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
この映画のテーマは「デジャヴ」よりも‘FATE’と‘DESTINY’の2つの運命だろう。
この作品においてダグが口にする‘FATE’が個人的で自分の努力で作り出すものであるとするならば、犯人が口にする‘DESTINY’は神のみが支配できるものだ。だからダグが様々なアプローチで事件を回避しようと努力しても‘DESTINY’には勝てないし、過去は変わらない。
しかしダグはどうしてもクレアを助けたい一心で、命がけで過去にタイムスリップしてクレアを助けようとするが、ダグの見るものは全て既に見たもの(=デジャヴ)であり、やはり過去は変わらないのかとダグは焦りだす。
ではラストで何故過去は変わったのか? ラストの船上でダグは犯人に、取調べで既に聴取していた犯人の犯行動機と信念を犯人に向かって言い放つ。その時点で誰も知りえない自分の信条を的確に言われた犯人は怯んだ。ダグの中に神を見たに違いない。自分の努力(=愛)で‘FATE’が‘DESTINY’に変わった瞬間、ダグは‘神’に変わり、過去を変えることができた。「デジャヴ」というタイトルの作品ではあるが、私たちはその見たことがない‘瞬間’に感動を覚えるのだ。
もしこの世に神がいるとするならば、それはその本人自身も自分が神であることに気がついていないという意味のラストシーンも超クール!!!