MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

文学における革命家

2008-02-20 09:50:21 | Weblog

仏作家アラン・ロブ・グリエ氏死去(時事通信) - goo ニュース

 残念なことに日本では知識人を除いてアラン・ロブ=グリエというフランスの作家

はほとんど知られておらず、映画監督としても熱烈な映画ファン以外知る人は

いないのではないのだろうか。原因として彼の作風が日本語に翻訳されてしまうと

文章の特異さが失われてしまうということにある。これは翻訳に問題があるのでは

なく、翻訳の限界である。例えば、『嫉妬』という代表作があるが、嫉妬はフランス語

で“Jalousie”であるが、これは主人公が妻を覗いている時に使われる“ブラインド”と

いう意味も持ち、この“併用”が主人公の嫉妬さの強調につながるのだが、翻訳では

この感じが伝わらないのである。だから私はロブ=グリエのような作風を持つ

日本人作家の出現を待ちわびているのである。


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不適切の意味

2008-02-20 09:19:00 | Weblog

若林農水相「しばらくサバは嫌だ」 3時間後に撤回(朝日新聞) - goo ニュース

 「ちょっとしばらくサバは嫌いだなあという感じがしますね」というのが若林農水相

の発言である。この発言で問題とされているのは「適切な情報を発信すべき閣僚

として、不適切だった」として発言を撤回したわけであるのだが、本当の問題は

発言内容以前にあるはずである。「しばらくサバは嫌いだなあという感じ」という

発言は日本語として正しいのだろうか? 好き嫌いという好みの問題は理屈以前に

成り立つものであるのだから、“しばらく嫌いになる”ことはありえない。発言を

正確に言い直すならば「しばらくサバは食べない」である。日本語を正確に使えない

人が大臣になっちゃっているのが日本の政治の貧困さの原因である。勿論これは

若林に限らず、アルカイダを友人に持つ大臣にも言えることである。


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