ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~
2010年/ドイツ
文学vs.法律
総合 80点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテが1774年に刊行した小説『若きウェルテルの悩み』の成立過程をベースにゲーテとシャルロッテ・ブッフの悲恋が描かれているのであるが、史実に正確ではない。しかし純粋に映画として観るならば良く出来ていると思う。
法律の博士号取得の試験を受けるが、試験官たちに不遜な態度を取ったために不合格にされた時点からゲーテは法律と反りが合わないことが暗示される。父親に命じられて実習生として田舎町ヴェッツラーの裁判所で働くようになったゲーテは、ある舞踏会でシャルロッテ・ブッフと出逢い、再び礼拝堂のミサで歌っていた彼女を目撃して恋に落ちる。レッシングの戯曲『エミーリア・ガロッティ』をこよなく愛するシャルロッテはゲーテの作家としての才能をいち早く見抜き、二人は相思相愛となる。
ゲーテの上司であるケストナー参事官もシャルロッテを愛しており、彼女の父親も参事官と娘が結婚してくれれば家計が助かるために、この縁談に乗り気だった。シャルロッテもそのことは十分に分かっていたが、決め手に欠けていた。優秀な仕事ぶりで高く評価していたゲーテに、ケストナーがプロポーズの言葉を相談した時、相手がシャルロッテであることも知らずにゲーテはロマンティックな台詞をケストナーに教えた。ケストナーの言葉に感動したロッテは承諾する。
婚約後に2人の関係に気づいたケストナーはゲーテに決闘を申し込む。しかし法律で禁じられた決闘をしようとしたことで、何故かゲーテが首謀者にされて留置所に入れられる。法律を悪用したケストナーにはめられたのである。
ここで重要な要素はゲーテがシャルロッテに紙芝居として見せようとしたレッシングの戯曲『エミーリア・ガロッティ』である。内容は公爵のヘットーレ・ゴンザーガが既に婚約している少女のエミーリアを罠にかけて、彼女の婚約者のアッピアーニ伯を殺害させて、一緒にいたエミーリアを救出したように見せかけて公爵の邸宅に連れてくるのであるが、公爵の陰謀を知ったエミーリアの父親のオドアルドが娘の貞操を守るために、自分の手で娘を刺殺した後に、自ら牢獄に行くことを告げて「そしてそれからあそこで――私どもすべてをお裁きになるかたのまえで、あなたさまをお待ちいたします」と公爵に宣言する。ここには明らかに法律では左右されない人間の心情が描かれている。心情を慰められるのは文学の言葉なのである。
だからゲーテが失意の中で父親と共に故郷に戻った時に、シャルロッテのために書いた『若きウェルテルの悩み』が、密かに彼女が出版社に送っていたために大ヒットしているシーンは、事実とは違うのであるが、法律に対する文学の勝利の喝采の比喩としてロケーションの美しさと共に上手く描かれていると思うのである。
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アジア圏での語学留学だと、欧米の短期留学の半額以下で、同等以上の勉強ができる
ようで、例えばフィリピンだと、授業料・寮費・3食込みで、最安値1カ月9万円で足りるらしい
のであるが、安いことと英語が身に付くこととは別だと思う。観光地として人気のセブ島で
12万円台で留学できるといっても絶対の観光地で勉強がはかどるわけがないし、基本的に
暑い地域で勉強なんかする気になれないだろうし、アジア圏の語学学校の教師たちが
語学教育に関して最低でも修士の学位を持っているのか疑問である。ただ英語が話せる
から先生をしているような感じがしてならないが、これは先入観だろうか