原題:『War for the Planet of the Apes』
監督:マット・リーヴス
脚本:マット・リーヴス/マーク・ボンバック
撮影:マイケル・セレシン
出演:アンディ・サーキス/ウディ・ハレルソン/カリン・コノヴァル/テリー・ノタリー
2017年/アメリカ
「サンプリング」と「美少女」の組み合わせの妙について
既に指摘されているように、『大脱走』(ジョン・スタージェス監督 1963年)や『地獄の黙示録』(フランシス・フォード・コッポラ監督 1979年)など過去の名作を巧みに「サンプリング」した演出に加え、クライマックスに向かうまでの怒涛の展開が素晴らしく、「猿対人間」という単純な構図ではなく人間同士、猿同士の間でも諍いが起こっていることに一筋縄ではいかないもつれた感情のリアリティーがあると思う。
一つ気になったことはシーザーたちと行動を共にする人間の少女ノヴァの存在である。それはもちろん猿とオッサンだけしか登場しない画面では寂しいが故の「華」として登場させたのであろうが、やはり近年のハリウッド映画でブームとなっている美少女のヒロインたちの流れを汲んでいるように思う。