原題:『恐怖人形』
監督:宮岡太郎
脚本:奥山雄太/青山悠希
撮影:布川潤一
出演:小坂菜緒/萩原利久/黒羽麻璃央/水上京香/石川瑠華/福島雪菜/黒沢あすか/萩原聖人
2019年/日本
「テレビドラマ以上、映画未満」のSF作品の内容について
主人公で19歳の女子大生の平井由梨は幼なじみの中川真人と出かけては趣味のカメラを楽しんでいたのだが、ある日、同じ赤い封筒に入ったパーティーの招待状を受け取る。素性の分からない怪しい招待状だったが、参加するだけで10万円もらえるということで真人が乗り気になって由梨も渋々行くことにする。
現地には既に6人の参加者が揃っており、迎えに来たワゴン車でかなり離れたキャンプ場まで連れていかれ、そこで「日本人形」に襲われることになる。
作品の性格上ネタバレは避けるが、途中で急にいなくなった真人が由梨と会った際に、両手が血まみれになっていた理由が分からないし、背中を刃物で刺された涼太がそれでも生きているという状況があり得ないと思ったが、一番あり得なかったのはキャンプファイヤーの前で由梨が過去を思い出した際に、何故かThinking Dogsが担当している主題歌の「SPIRAL」が流れることで、ラブロマンスではなくホラー映画なのだから明らかに場違いで雰囲気が台無しなのだが、おそらくこれは監督としても不本意だったと察する。
映画としてはともかく、新作のSFテレビドラマ『ウルトラQ』と見做すならば『チャイルド・プレイ』(トム・ホランド監督 1988年)と『悪魔のいけにえ』(トビー・フーパー監督 1974年)を和風テイストでミックスした秀作だとは思う。
どうでもいい話だが、時代設定は2015年なのか?