図書館で、4か月待ちで、やっと下巻を読み終えた。
上巻を読み終えた感想として、下巻で何らかのメッセージを期待
してしまう。とあったが、どうだったのだろうか。
死というもの。死刑というもの。生というもの。それらについて、
いったい、何を言いいたかったのか、残念ながら、よくわからなかった。
ただ、死も生も、それほど大きな違いはなく、一瞬のはかない境
でしか区切られてないのかも知れない。
だからこそ、生きている内は、精一杯、生きなければならないのか。
著者は、十代の時に、カポーティの冷血を読んで、自分なりの
冷血を書きたかったとのことだ。
そういう意味では、理解するためには、カポーティの冷血も読む
必要があるのかも知れない。
一方、世田谷一家殺害事件に触発されているという説もあるが、
こちらはどうなのか。ちょっと違うような気もする。
上巻で、捕まった犯人との取り調べと、裁判が下巻の中心と
なる。そして、合田雄一郎との手紙のやり取りである。
読み終えて、感動もなければ、感慨もないような希薄な印象
だが、それがこの小説なのかも知れない。
何に魅かれて、読み終えることができたかも覚えていないが、
その文章には、ところどころ、すごいと感じる部分があった
記憶がある。
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