「十の輪をくぐる」を読んで、その才能に驚いた辻堂ゆめの
デビュー作で、このミスの優秀賞受賞作である本書を読んでみた。
ゴミ捨て場で目を覚ました人気絶頂のシンガーソングライター
の女性が、誰からも認識されず、自殺したとニュースが流れて
いるという設定から始まる。
何とも、無茶苦茶な設定で、このミステリーどうまとめるのだろう
と心配しながら読み終えたが、結果は、見事の一言だった。
今まで、知らなかった若い作家の中に、とても、才能豊かな人が
多く、彼女も、その中の一人だ。本書を書いたのが、22歳くらいの
時で、まだ、31歳だ。
最後のエピローグでは、感動で、目元が緩む気持ちの良い終わり方
も味わえた。もっと、他の作品も読んでみたくなる作者だ。
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