新田次郎の作品では、あまり知られていないかもしれない。
表題作のほか5編の短中編からなるが、どれも、ミステリーがかった
ちょっと一味違った珍しい作品だった。
例えば、表題作は、山頂にあった石地蔵を持ち去った若者たちに
次々に不審な死が襲うというものだし。
他にも、古文書の原本がほしければ、100万を持って、富士山の
青木ヶ原樹海まできれくれというものやら。
関東大震災の再発が69年後にやってくるので、結婚の条件に引っ越しを
いれてくれという男とか。
どれも、普段の新田次郎の山岳小説とは違った味わいがあった。
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