コナリーのボッシュものとしては15作品目にあたります(2011年の刊行)。
ボッシュシリーズは、シリーズもので好きなものの一つだ。
しかし、何と、2008年に読んだA DARKNESS MORE THAN NIGHT
以来、実に、6年ぶりだった。
何で、遠ざかっていたかというと、ちょっと、暗かったり、上記作品のように
2人の主人公の競演により、ちょっと、持ち味が失われた気がしたせいかも
知れない。
しかし、久しぶりに読んだこの作品には、十分、満足した。
ボッシュは、すでに、定年を延長しているようで、少し、枯れた味が
出ている。また、娘との関係を大切にしながら生活している。
その娘は、15歳だが、父と同じ警察官を目指している。また、射撃に
天才的な才能を見せる。
今回、そんなボッシュは、未解決事件担当部署(ケイゾク?)で新米刑事と
コンビを組む。
そして、一度に2件の事件を追わせられる。
一つは、警察出身の議員の息子がホテルから飛び降りた事件。
自殺か、それとも、殺人かの捜査だ。
議員から、毎日、進捗を報告せよと無理な要求を突きつけられる。
もうひとつは、20年以上前に失踪した女性が死んでみつかり、血痕から
或る男のDNAが発見される。しかし、当時、その男は8歳の少年だったのだ。
8歳の少年が、婦女暴行殺人犯であるはずがない。
二つの事件が、どこかでつながるということもなく、上記は、並行して進む。
決して、派手なアクションがあるわけではないが、ボッシュの真実を追求する
真摯さは、変わらず、緊張感を高めていく。
スリルや、小さなどんでん返しもあり、自分の中では、ボシュシリーズの中で、
上位にはいる作品だ。久しぶりに、2週間ちょっとのスピードで読み切ってしまった。
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