時々見かけるケムシ。枯れたネコジャラシのようでもあるし、スピッツを連想させる毛色でもあるケムシだ。
これに限らず、ブラシの様なケムシは他にもいるが、この色が一番、嫌悪感がない。もちろん毒もないけれど、だからと言って触れる心算も毛頭無いのだ。
長い毛が何本か飛び出ているが、やはり毒は無くても、その毛頭には毛頭触れる気にはならない。触れたところで頭髪が復活する訳もないし、誰も居ないから「臆病者!」なんていわれる筋合いもない。眺め「ふふん!」でお仕舞い。誓って羨望の眼もなく嫉妬心も湧かない。
ケムシの毛の密度は多様だが、それも自然の摂理の範囲なのだろう。人間様もその範疇だから、薄くても濃くても達観し「アッ毛等空ン」・・・とはならないか…。
枯れ葉散る風に残り毛そよぎ散る
ケムシさえ豊かで秋を迎えたり