トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

あにみずむ

2011-10-16 | 感じるままの回り道

 アベマリアペギー葉山の歌聞こゆ月は昇るよ祈りで昇る

 ガラス戸の物干しの影覗き見るまぶしさ消えた月は清明

 伏せる身も月の光を真に受けて虫の音聞ける極楽浄土

 こうこうと受ける光に何かある月を見続け眠気なき夜に

 退いてあかつき迎え名月は西方浄土光に沈む


泣きの種

2011-10-16 | 遊び子は

Photo

 実生樹の刈り出しをしていたらフイールド入り口付近から泣き声が続いている。状況は判らないけど泣き通しだった。

 立ち入る理由も無いから、近くを通りかかった時も眺めるだけだったのだが、拠点小屋に戻った時、たまたま近くにいたから声を掛けてみた。初対面だし挨拶代わりにお土産を持参して…である。

 風体の悪い小父さんに声を掛けられてビックリ顔をしていたが、お土産を見えないように差し出すと興味を示してきた。少しは機嫌が戻ったようだ。お土産は、と言えば、小屋の傍で日光浴をしていたカナヘビなのだが、手に取る事は無かったけれど、泣かずに良く見ていた。

 スタッフに話を聞くと「初参加」の母子なのだそうだ。なんで泣き続けていたか聞きそびれたけれど、拠点を下る頃には歓声やら話し声やら賑やかだった。そのころ小父さん達は何をしていたかと言うと、柿取りに夢中だったのだ。

 藤蔓や葛に覆われて枯れ死寸前の柿の木から蔓を切って数年、上部を蔽っていた蔓が腐り落ちて数年、ようやく実をつけたのだ。カラスにやられる前にと喰らいついたのだが渋柿だった。凄い渋で、夕方まで咽頭に違和感があった。山の新入りも、喉の新入りも泣きたい種には事欠かない。向こうで童、こっちで二度童。