トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

ヘキサ・スフェリコンの製作 新しい試み 3

2019-11-16 | 今日は真面目に
 過去に製作したに幾何回転体の3種、このヘキサ・スフェリコンが一番手間暇かかったのにあっけなく10個が出来てしまった。ところが生来の無精者・横着さが露わになって土壇場で塗炭の嘆きを被ってしまった。まあ、自業自得であるから爺我自賛はお蔵入りである。

 問題は幾何回転体なのに幾何を無視した寸法構成にあった。「これくらいなら良いだろう」と危機管理の落とし穴に自ら飛び込んでしまったのである。円柱の高さを半径で押さえなければならないのを無視した結果、転がりが続かない。運動方向が転換する段階で本来回転支点となるべき角がつっかえ棒になってしまった。
 そこで対策として接着を分離させ幅を詰めるために本体を水に浸けボンドが緩むのを一晩待ったのだが薬石効無しで頓挫。それでは半円柱の幅を半径と同等にすれば「同じか!」とばかり罫書き線を入れ鋸で詰めたのだった。「これで大丈夫!」と転がしてみたのだがどうもスムーズに転がらない。

 注視して口に出たのは「〇〇〇ユー!」だった。瞬時の事でも英文が出る頭脳明晰があるのに判らなかった、この失意失望失念。幅を正規の寸法にしたのは正しいと思ったのが既に幾何学から逸脱しておったのだ。おったまげたことおったまげたこと頭脳はやはり斑だったのである。半円柱の断面が長方形であれば正解だったが斜交いに切り取るしかなかった結果、平行四辺形になってしまった。これでは幾何回転体の成立条件が無くなってしまった事になる。
 結局、修正しようとした3体はゴミ袋に投げ込む顛末となったのだった。その上にその上に、ムク材となり重量が増したことで運動エネルギーを増やせたと喜んだのも束の間、慣性力も増大してフローリングでの方向変換点では滑りが出る。これで運動エネルギーの多くを失う結果になりガス欠直行なのだった。

 秋は落ち葉の季節、抜け毛の季節、落ち込みの時節、因果は巡るのであった・・・。しかしながら動機となった「簡単に作る」という目標に対しては合格点だろう。市販のテーブル脚70φを購入し幅35mmで切断、さらに半分割すればいともたやすくピースが出来る。たやすくその対角線同士を圧着すれば良いので、これは他の2種よりダントツ簡単になった。
 しかし運動エネルギーの消耗が激しい転がり方なので緩斜面で転がして遊ぶのがベストだと思うものの、辟易さに滑り込んでしまった工作・・・。
 しかし捲土重来、秘策がビビビッと閃いておる。これが業と言うものか、それとも懲りない性格とも言うべきか、他人様にはうかがい知れぬ当人の地獄がそこにある。