

ステージの腐食が進み危険なので撤去したのだが根太代わりの丸太材の芯はしっかり残っていた。捨てるつもりだったものの水際
線の守りに使えそうなので二つ池に運んだ。そうなると護岸作業をしなければならなくなって、結局は我とわが身に鞭打つ事になる。
どちらにしろ猪に掘り崩されたエコトーンは高さが減って幅が広がり、一方の水域は浅瀬が広がる。とどのつまりは水域が減少する羽目になるのだった。これの防止のため護岸木を敷設するのは水辺の重要作業で、威野志士様がいなければ護岸木などする必要もない。無い方が環境としては正解の設えでもある。
エコトーンの刈り払いは実施しないけれど晩秋になれば餌が不足するのだろう威野志士様に無残に破壊されたが「ひと夏の恋」ではないものの生物の活動期に繁茂していれば用は足せる。
丸太を据え杭を打ち、土を移動していた最中にニホンアカガエルが飛び出した。越冬場所としていたのだろうけれど動きが鈍くなるような気温でもないし、新たな越冬場所は探せるだろう。何よりもメスでは無かったのでほっとした。
作業したエコトーンの反対側は既に丸太で護岸してある。この用材はしっかりしたヒノキの丸太で、ずいぶんと格差を広げたように見えるけれど先立って補修した区域はニホンアカガエルの産卵場所なのでケチな料簡で設えは出来ん。
その産卵区域も上棚に林接池を造成し湛水してから水が滲み出てくるようになった。護岸木を据え土を盛った岸部は滲みだす水でぐちゃぐちゃになってしまった。この滲み出る水が産卵部に影響を及ぼすのかどうかまだ分からないが杞憂としてある。まあ、ひとつ成せばひとつ現れ輪廻と因果は果てが無い・・・。身近なところで色即是空空即是色を実感する。


