トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

季節外れのテインクチャー作り

2020-01-06 | 何よりの楽しみ
 香気成分が少ない時期と承知していたけれどやむなく作ってみたテインクチャー。無水エタノールに浸け込んで3週間、予定より1週間長く浸してから取り出した。予定は年末の28日だったのだが、そんな時にこんな作業をする気分ではなかった。

 ヤブニッケイ、シキミ、ヒノキの3種類を作ってみた。無色透明だったエタノールは僅かに黄色く色が付いた。コーヒーフイルターで濾してから100mlの小瓶に詰めラベルを貼り完成となった。香りはアルコール臭が勝って香気成分の香りは嗅ぎ取れなかったものの、所詮は時季外れの冬場の葉なので初夏の頃のような訳にはいかないだろう。まあ、とりあえず作ってみて一件落着と言うところである。
 ただ懸念がひとつあって、シキミの実は「悪しき実」が語源だと言われているように有毒である。毒性は実だけなのか葉にもあるのかわからないままに抽出してしまった。香りを嗅ぐだけに留めておけば大丈夫だろう・・・。と思いつつ調べてみたら「全草が有毒」だった。残念無念。あーあ、物事は最初に準備万端対処せよの実地教育であった。まあ匂いに魅かれて踏み込んでしまう世界は本能に組み込まれている。毒であろうとなかろうと。

 さて、小生がどうのこうのする物でもないので渡してそれで終わるのだが、初夏の頃の精油成分の多い葉を使い蒸留法で作ってみたい気がしている。ヤブニッケイとダントツ匂いが強いカラスザンショウの2種が今のところの妄想相手である。梅雨の前に採集するか梅雨明けに採集する方が望ましいのかわからないけれど、梅雨時の楽しみがひとつ浮かんだだけでも暇つぶしにはなるだろう。
 何というかニワトリの脳味噌くらいの能力しかなくなったようで、目の前の事しか処理できなくなった。そして次から次へとつまみ食いなのだ。生来の浮気性なのかもしれないと思う今日この頃だ。さて季節外れのテインクチャーの出来栄えは期待たがわず「期待外れ」なのだった。まあ、むべなるかな、むべなるかな。

              抽出液の濾過と瓶詰    ➡     3種完成