トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

ケロちゃんのためならエンヤコーラ

2020-01-07 | 水辺環境の保全
 年末も押し詰まったものの初氷は見れない年内の予感。降霜でさえ弱いのがあっただけだから水辺の作業ははかどった。いいえ、手出しせざるを得なかったのだった。年が押し詰まれば林内作業なんて重い活動は避けたいのが人情で、イベント用の玩具作りも済まさねばならず、結局は林内作業は2月以降になりそうだ。

 11月終わりから泥浚いを行い、掘り上げた泥の水が抜けたころを見計らい堤の脆弱部に運んだ。それでも直ちに突き固める状態には程遠く、ようやく均して胴突き作業と叩き板で締めあげた。鍬で均し胴突きしても叩いてもどういう訳か締まりは悪い。靴底で踏み固めてから胴突きや叩き板を使う方が結果が良いのだった。
 泥土の水分が抜けるに従い威野志士様の掘り返しが始まる。せっかく成形した堤や畔を掘り崩されるのは我慢がならず、せめて植生が育つ梅雨の頃までは形を保ってもらいたいから土壌害虫用の殺虫顆粒材を少しだけ振り撒いた。

 猪忌避のために用いるので量はいらない。臭いが残っていれば良いので、効果はカツラの幼木根回りに増し土して掘り返しを防ぐために使用したら40日程度はほじられなかった。先日の見回りで増し土部が崩され始めていたから、ついでにカツラと菓子クルミの植栽部に追加散布しておいた。これで節分の頃までは安全だろう。

 水域の堤や畔に使いたくは無いけれど、指先で摘まみ微妙な量を散布しておくだけなので生物に影響は皆無とは言えないまでも許容範囲の止むを得ない使用と割り切ることにした。「風が吹けば桶屋が儲かる」の諺ではないけれど「猪が増えると猛禽類が姿を消す」のは間違いなく、ヤゴの生息地も荒れる一方ではトンボへの影響だって皆無とは言えないだろう。
 永田も霞が関も、荒らす「元を断たなきゃ駄目」がどうして分らんのか理解に苦しむ今日この頃だ。それだけ有害鳥獣が闊歩していられると言うことだろう。
 こっちの有害鳥獣は生存欲求、本能に導かれるままの長けた行動で止むをえない面もあるけれど、あっちの有害鳥獣は「無い事にする」に長けていてすべてが私利私欲自己中によるのであるから忌避剤は無く、そういう輩が整備する制度化では下々にはお手上げしかない。範がそうでは民も劣化し衆愚していく訳である。
 まあ、永田や霞が関のケロちゃんとフイールドのケロちゃんとでは、その価値に雲泥の差がある。

 ➡  棚田部堤
                     ➡  二つ池堤
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