トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

機関車トーマス、面を刻む

2020-01-20 | 何よりの楽しみ
 いつも「プリント平面なら楽なのに・・・」と思いつつもまた刻んでしまった。この材だけは彫刻板のホウの木を使う。今回の作りは従前よりさらに凹凸が出る。従前は鼻と鼻柱部分のみ添え木を貼り立体感を出した。版画板の厚みでは鼻の高さまで再現できないし鼻の高さを削り出せる板厚では加工も大変で無駄も多い。
 そこで今回は円盤を切り出した残りの版画板からTゾーンだけ切り出して接着し、それで立体感を高めたのだ。目玉も従前は10φだったのを13φと大きくした。画像からの比率では15φが相当して、手芸店にも15φの目玉はあったのだが、いかにも「でか過ぎ」感がありサイズを落とした。

 加工でやはり難しいのは口元だ。普通の彫刻刀しか持っておらず、もう少し細めの刀が欲しいところだ。隣地のOさんは趣味でバードカービングをしている。塀越しに実物を見ながら道具や塗装の話をした折、細い線入れは電熱加工や筆も面相筆よりさらに小さい筆だった。小鳥の色彩を表現するに確かに面相筆では荒っぽい。
 トーマスの口元でさえ面相筆では腰が無いし太いしスッと入り難い。唇の長さや幅が1mm異なっても表情が違ってくる。なかなか難しいといつも思うが習熟するほどの数や経験はこなせないのであった。いつも「こんなもんでいいか・・・」と半分諦め半分妥協、それを覆うのがウンザリ感だ。

 基盤とTゾーン用板  ➡   荒削りを終えた  ➡   完成形、裏の竹ひごは位置決めピン