トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

氏か育ちか・・・

2022-07-05 | 蝶の食草園
 学生の頃「双子の生育研究」だったかどうか「一卵性双生児を異なった環境で育てて比較する」研究の講義を受けた事があった。詳細は既に全く忘れてはいるけれど食草園と庭の明日葉の違いを見て思いだしたのだ。
 食草園の明日葉はキアゲハの幼虫に食べられもせず他の虫の食害も受けずに立派に育っているのだが、同じ親からの同時期の種で育てた、いわば双子の株は食害され無残な姿になってしまった。株の中央部からは新葉が出た来たけれど、これでは明日葉の試食も出来ない。

 「氏か育ちか」の命題の解は、こと二株の明日葉に限って判ずれば「育ち」なのであった。自宅の庭もお化け屋敷の一画なのでそこだけは野地状態だけれど少々俯瞰的に見れば住宅地の中なのでフイールドほどの植生には恵まれていない。いきおい、食料が潤沢な環境とは言えずフイールドでは選択順位が低い明日葉であっても住宅地では高くなるのだろう。ほんと、あしたば迷惑だY。

 我が幼少のみぎりを振り返って観れば敗戦後の食糧難、母の背におぶさっていた当時、買い出しの人が吾の持っている「お握りを羨ましそうに見ていた」とは母から聞いた話だ。でも農村部だから食料事情が良かった訳でも無く食べ盛り・通学盛りになると家計は苦しくバッカリ食も増え選択の余地など無かった。「食べられるなら何でも食べる」「贅沢は無しだ」が普通だった。現代はと言うと自給率3割台だと言うのに廃棄率は目ん玉飛び出る。

    フイールドの株       庭の株