トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

今日のエッ!品「スプーン一杯の幸せ」

2022-07-06 | 何よりの楽しみ
 諸物価高騰の折りでは空っ茶が倣いになってしまったもののたまには口が寂しくなる。しかしスーパーの棚を巡っても食べたいと思える品は無いのだ。ちょっと摘まみたい時に切干芋は好みだけれど高級品になってしまい年金生活者では財布を出せなくなった。冷凍カボチャを「チン」する手もあるものの煩わしくも感じてしまう。
 こんな時には郷里の豆菓子が食べたくなるのだが次姉の話だと「御夫婦は高齢になって製造販売を止めようと言う話が出ている。」と聞いたのは数年前だ。ところがたまたま勝手に現れたネット広告にその商品がでて懐かしくてホームページを開いたらどうもお孫さんが後を継いだようなのであった。

 通販もしていたから購入できるのだが少々高めだ。当地にも豆菓子専門店はあるけれど寄った事は無く「さーて…」と思案嘆く首、いいえ思案投げ首して思い至った「そうか小豆がある」。棚の奥には糀小豆を作るための一袋があったはずだ。早速、取り出し洗豆し浸け水のまま冷蔵庫で丸1日、ふっくらと膨らんだ小豆をフライパンでコトコト煮たてる事30分、ゆで汁と分け砂糖50gに塩少々を加えフライパンで軽く絡めて出来上がり。

 甘納豆や粒餡ほどの甘さは無く軽い甘味に小豆の風味が引き立ったエッ!品に仕上がった。大匙で口に運べば至福のひと時である。頂くお茶は高級煎茶や抹茶でも無く粉末茶であるのがご愛嬌だが小生なりのSDGsなのである。早く言えば横着…。これに味をしめて大豆で作ってみる気になってきた。
 思い起こせば幼少のみぎり祖母は囲炉裏で大豆を炒って糖蜜を絡め豆菓子を作ってくれたものだ。当時、白砂糖は冠婚葬祭の引き出物として普通だったのだが、いわゆる貴重品の名残りだったのだろう。この砂糖を使ったおやつには炒った麦子粉に砂糖を加えた「こうせん」や「胡麻砂糖」などがあった。どれも折り紙大に切った新聞紙に載せて渡されたのを舐めて味わっていたのだった。

 「こうせん」で通じるのか気になって検索してみたら「麦焦がし」や「はったい粉」と言われている物だった。落雁の材料でもあるのだそうで、道理で落雁は小生の大好物。お茶うけに最適に思えたが高い・・・。石臼があるから大麦から作ろうか⁉。大麦を探すのも一苦労だがここでビビビツときた。はったい粉のフォカッチャやビスコッテイはさぞかし美味しくなるだろうと。あーあ、妄想は尽きること無し。