トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

集大成と言うべきか・・・

2022-07-07 | 今日は真面目に
 出来上がり期日を決めていたわけでもないものの照らし合わせの確認推敲作業の煩雑さにいささかゲンナリしてきた。もともと専門性のある小生では無いので「図鑑に照らして、ネットで確認して」の煩雑さは天の川みたいだ。行き着く先に「織姫」でもいるのならともかく無計画に拡張してきたツケが収拾もつかない広さを持って眼前にある。
 猛暑にも辟易し妄想に逃避すれば「織姫ではなく飛天の舞う空間に入ってしまってその奥には阿弥陀様・・・」これはいかんと背筋の冷気に目覚め現実に戻ったのだった。それでは「上がり違い」と言うものでクワバラクワバラ、バイアグラ。

 伝承では織姫と彦星の出会いに二通りあるそうで織姫が渡るのと彦星が渡るのの違いなのだそうだがアマゾネス国と女護島の違いなのかどうか。どちらにしろ「若き血潮」の世代の話であって高齢者では天の川ならぬ三途の川に切り替わる。短冊も「ピンピンコロリ」やら「死んでも命がある様に」とか…。ところで寂聴さん、あの高僧の今際と同じだったとか、さすが文学者、推敲に推敲を重ねた旅立ちの文脈だったに違いない。すべてから解き放たれた今、黄泉路で吟行などしつつ道草喰っているのだろうな。
 まあ、悠久久遠の世界、寂聴に到達するのに努力はいらない。解き放たれているのだから…。

 さて、解き放たれず迷宮・ブラックホールに陥った小生の解決策は全く持って簡単至極、ちゃぶ台返しをすれば良い。とはいうもののある程度の品質保持の責任はあるので猛暑日に続く真夏日に夏季集中作業として結末をみた。最終作業は「チョウの確認種とその食草を一致させて載せる」事だったのだが、これも結構毛だらけ猫灰だらけ屋根やのふんどし洩れチンだらけと小生もだれてしまった。
 そんなこんなで最終項の「蜜源・花粉源植物開花期一覧表」の手直しまでには至らず製本して終わり。どだい植物の博識もない身上で取り組む事事態に無理があるのだが是非とも加えたい一項でもあった。

 まあ、結果は惨敗、とまでは言えず「よく健闘しました花丸!」と爺我自賛だ。配布先も大変手間暇をかけ資料提供や同定など煩わせてしまったS先生とSさんへ3部、同じ里山保全活動をしている兄たちへ2部、県の自然保護課とフイールドの担当課の森林整備課へ1部づつ、会の代表と時折観察に見えて情報交換するS夫妻へ1部と自分用に1部、とまあ10部もあれば事足りるのだが一応15部作製した。
 これに要したインク代は2セットで万札、印刷用紙は校正や書き加えの度に印刷して確認する必要があったから1冊34枚となって15部製本では千枚は要しただろうから千円程度か。

 出来上がった内容は極めて爺我自賛、独りよがりの類いではあるけれどフイールドの現状をある程度の精度をを伴って記録したのは皆無である以上、多少は社会貢献の一助になるかなの自負は持とう。小生らしくもなく生真面目に言えばこの資料は「before」である事、間違いないのだ。「after」の事は判るはずも無く言うなれば「我が踏み跡はあってもその先に踏み跡は無い」てなもんや三度笠。
 台風の余波で土砂降りの日、こんな日は駐車場が空いているだろうと県庁まで出かけ担当課と自然保護課に1部づつ置いてきた。活用できるに足る資料かどうかは別にして小生の自己満足は満たされたのだった。誰も「ヨチヨチ!」なんて言いつつ禿げ頭を撫でてはくれない身上、爺我自賛で自己肯定感を高めないと姥捨て山で泣く羽目になる。
 寂聴さんなら「爺!泣きなされ泣きなされガハハハッ!」呵々大笑するだろう。それとも微笑むだけなのか、また妄想の世界に浸ってしまったY。知的作業に脳味噌使い過ぎて回路が妖しい。