トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

S先生の青天の霹靂!驚愕の事実…

2022-07-04 | 小父のお隣さん
 3日曇天、久しぶりのS先生とSさんが来場。今期初見の4種を確認してから先日設えたBeeホテルに新規お客様が来ないとボヤキを言いつつ案内したのはいつも通りだ。
 昨年に設え、全く利用されなかった蜂満総社の悪戯防止用の金網を外したらブンブン群れるようになった前を通り「金気は嫌うのですね・・・」なんて四方山話の後、新設の2戸へ行った。ここも古い梁材の蜂満神社には群れていたのだが新設には寄って行かない。

 眺めていたらハキリバチではない蜂が青虫、と言うより白虫を稈の空間に引き入れるところだった。慌てて先生を呼んだのだがS先生はしばらく絶句だ。ようやく「ジガバチが稈を利用するなど知らなかった…」と言うではないか。ジガバチと言われれば小生にも思いだすシーンはある。地面の穴に幼虫を引きずり込む姿で、これは畑の草取りなどの折りに何回か見ているから知っていた。
 事はそれだけでは済まず、帰路は蜂満総社の前を再び通ったのだが、この裏側の稈にもジガバチが幼虫を引きこむ姿を見たのだ。先生はしばらく観察していたのだがジガバチは総社の前の地面に降りては巣房に戻る事を繰り返している。観察結果から「土の細粒を運んで巣房の蓋をしている」と結論付けた。
 思うに違う個体が離れたところで専門家でも承知していない行為を同時にしていた事は「思いがけない事」であったにしろジガバチにとっては特別の行動とは言えぬ習性の範囲にあるだろうと小生でも推測できたのだが知っている立場ほどビックリ仰天の事態なのだろうとこれも推測・・・。

 ドロバチの類は泥や松脂で閉じているのだが泥を扱わないジガバチは閉じるのをどうするかが興味の焦点でもあったのだ。知らないという事は恐ろしい事で、先生はビックリ仰天していても小生は「ハアーそうですかぁ」とそれほどの重大事とは思えず温度差ありありで、先生は「蜂の専門の友人に尋ねてみます。承知している事なのか専門家でも知らなかった習性なのか分かります」との事。今回の顛末は次回の楽しみになった。

 さて表題に「青天の霹靂・驚愕の事実」と入れたが科学的視点で正確を期すれば「曇天の霹靂・共学の事実」でありまして、場面描写に創作が入ってしまい誠に遺憾でありました。偏に小生の不明無知の表れでお詫び申し上げます。
 ジガバチが地中ではなく竹の稈を巣房にした驚愕?の事実は本邦初、若干3名で直視し、写真で確認も出来るのでとりあえず掲載しました。こういう事を「共学」と言うのでしょうか。

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 蜂満神社を皮切りに蜂満大社・蜂満総社。高層丸太ホテル「Beeサーチ」「Beeビトン」などを設置してきたのだが「金気は嫌う」事や「ジガバチも利用する」こと「新しい稈は喜ばれない」など、設えてみてはじめて確認できた実態もあると言う事だけでも設えた価値はあったと言える。やってみなけりゃ解らない「社会生物大実験」の結果でありました。
 このことで「単種追求」の楽しみと言うか面白味と言うべきか、例えば「コクゾウムシだけ」と言うような姿勢が分かったような気がする。コクゾウムシにも壁があって壁の向こうは新たなコクゾウムシの宇宙、なんちゃってトンデレラ。