トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

見切りリンゴを漬物仕立て

2022-10-22 | 何よりの楽しみ
 二年続けてグンバイムシにやられ落葉させてしまったリンゴの木。紅玉は早生だった事が幸いし玉太りは出来なかったけれど赤くなって小粒でも食せた。しかし晩生のフジは晩夏に葉を落した樹では玉太りも熟する事も叶わず枝の間に汚れた緑の果実を晒している。このまま晒していても熟する訳もなく採果したのだが捨てるにはもったいない。初夏の摘果物よりは美味しいだろうと口にしてみてもキュウリより食べやすい程度だ。そこで考え「漬物」にしてみる。昔より「捨てる実あれば喰らう爺あり」というではないか。

 まず最初は浅漬け風にしてカツオ節も加えて浸ける。素材の林檎の味が邪魔をして捉えどころも落としどころも無い気の抜けた味わいになった。酸味を加えないと締まりが無い。口に入れると鰹節の味が最初に来る。鰹節の量は多くは無いのだがストレートに感じられては拙い出来上がりである。ここは隠し味で無ければならないところであろう。

 次は粗く千切りし漬け汁を作り糀も混ぜ酢も入れたかったのだが、この段階で酢は切れていて使えず浅く塩漬けである。

 ➡   半日我慢し試食してみたが酢と砂糖が入らないと美味しさが出てこない。結局は酢を購入に出かけ新たに「ベッタラ漬け」風の漬け汁に替えた。混ぜ合わせてから気温が低いので保温調理鍋の保温容器の中に懐炉を入れ焼き網を載せその上に容器ごと載せて発酵温度を保つ。
 出来上がりを試食すれば酢が多めだったものの3種の中では一番味わいが出た。それだけ手間暇かけた漬物だからそうでなくては情けない。
 この時にビビビッときたのだ「そうだ!リンゴのベッタラ漬けは美味しいかも、かもかも」てなもんや三度笠となって残りの林檎を芯だけ除き薄切りにして漬けてみる。

 卓上漬物器を使った。切り方は薄く三角形、イチョウ形が良いかどうかためらいはあった物の「出る時は同じ」なので四等分にして芯を外しそのまま薄く切って使う。
 漬け汁は「ベッタラ漬け」様にしたけれど、どれも似た様な漬け汁にしてしまい後から悔やんでも遅かった。一晩経過させないと味わいはしっかりと分からないけれど漬け汁のレシピが同じだから似た様なもんか。まあ、とりあえずは捨てずに喰える。

二本足やら4本足やら・・・

2022-10-21 | 感じるままの回り道
 実生苗を定植し3回目の冬を迎えようとしていたアワブキの幼樹が盗掘されてしまった。坪刈りを行なおうと鎌を出した前には抜き取った窪みがあるだけである。この幼樹は初めて結実したいわば子の代になるはずだったのだが痕跡だけがある。親樹は開花したけれど結実は無くて採取できなかったから早くて来秋の採種になってしまう。それを播種出来るのが再来年でその翌年にポットに上げて育成するから定植するまでに5年先であろう。購入した幼樹を抜き取られるのは珍しくもなく特に周辺での稀少種は損失高数万円と言って良い。混植されてこそ意味がある構成樹なのだが盗掘者は「それだけ」が目当てだからヤマユリやササユリ、キンランなどは目に入れば盗掘対象である。

 さて今回、西洋ミツバチの巣箱を置かせて欲しい旨の話があり日本ミツバチの丸胴巣箱は空き家のままだしミツバチの営巣は「環境指標」にもなると信じて疑わない小生であるから喜んで設置してもらう事にしたのだが、心配はやはり二本足の山荒師と四本脚の輩である。盗難・破壊のリスクは大きい事は承知してもらったのだが「いつまで在る事やら・・・」と心配の種が増えた。
 しかし設置を終えて出入り口を開放したらワアーンと飛び出して舞っている。入口を覗けば可愛いものである。単独行動している蜂満大社などのハキリバチやドロバチの行動とは一味も二味も異なった楽しさがある。そう思えばまた「いつまで続くのだろうか・・・」と杞憂が湧いてくる。どちらにしても信義則や善悪・倫理観の無い輩からの無頼行為には打つ手がない。

           ➡ 

棚田の爪痕

2022-10-21 | 小人閑居して憮然
 代表から「台風15号の被害状況をみて意見が欲しい」と請われ翌日に時間を合わせて棚田に行った。この谷あいの棚田は活動を開始した時に合わせ復元した棚田である。当時は大型のシダ植物の密生地となっていて刈り払った跡地からは昔の姿を偲ばせる棚田跡が現われた。
 この棚田の畔や法面、水路を整備して米作りできるまでに復元、それ以来ボーイスカウトの体験活動に供している。今期は田植えまでは行えたのだが稲刈りの直前になり大量降雨で沢筋の大崩壊に遭い、多少の復旧作業はなされたものの子供たちを渡すには危険である状況は排除できず稲刈り体験は中止となったのだ。

 小生は棚田の維持管理からは手を退いて「生物生産緑地・水域」の維持保全を主眼にしてきたから棚田の保守保全作業とはご無沙汰だったけれど他に代わる人のいない現状では足を運ばざるを得ない。小生は小生で水系の復旧作業に傾注しての結果、腰痛再発で作業どころでは無いものの「歩く」だけならリハビリの範疇だからと出かけてみたのだ。

 棚田上段部、沢水を取水していた箇所に大量の崩落土砂の流入で水路と1枚目の棚田は埋まっていた。まずはここの水路を再形成しないと溢れる水は棚田を埋めるように作用する。故に最初の作業はこの水路と取水口の復旧である。
    上棚部取水口付近の氾濫

 棚田脇の水路のほとんどは深くえぐられてはいたものの破壊は免れたが棚田最終段の脇斜面が滑り落ちて水路を塞ぎ溢れた土砂の流入で棚田の半分ほどは埋まっている。
 ここも水路を早く形成して棚田への侵食を防がねばならない。ただ元の水路を復旧させるには立ち木の根株もろとも滑り落ちているから排除には多大の手間を要するし水路を復旧したとしても斜面にはすべり残りがあり、おっつけ埋まる事になろう。それよりも崩壊部前面に新たな水路を築いた方が良いだろうと判断した。

 手当は決まったけれど代表独りの作業では来春の田植えには間に合うだろうがいささか重荷に思える。小生の守備範囲ならば独りで行うけれど請われた以上、壊れた部分を「独りで修復しなさい」とは言えない相談で腰痛が快癒してから手伝う事にした。ホント、小生は腰が痛むほどのモテ期で快癒を許さず格好の再発条件があるモテ期だ。父母の世代以前はこんななんやらで腰を曲げざるをいなかったのだろうな。

 最下棚脇の崩壊氾濫部

今日の素労風努「魚沼産アケビで酵母培養」

2022-10-20 | 何よりの楽しみ
 次兄から秋の定期便「アケビ」が届いた。この春「もう歳だから山菜を送るのは最後だ」と言われていたから期待は無かったのだが何時もより小ぶりなものの数はある。そこで想いついた「魚沼産のアケビは恐らく今回が最後。ならば越後一会の酵母培養でフォカッチャを食べよう」てなもんや三度笠、と相なったのだ。

 アケビの口を開けスプーンで種と果肉を掬い口に入れる。外皮はそのまま砂糖液の瓶に落とす。押し込んで液に浸かる量を詰めて終わり。後は一週間の常温発待つだけだ。
 テーブルの上で毎日一回撹拌して待つ。気温が20℃前後の日が続くようになって増殖には不向きな温度なのだが使いたいヨーグルトメーカーには「阿波晩茶」が仕込み中でこちらを外す訳にはいかず外気温に左右される手太楽となったものの発酵自体は上手くいっている様に見える。後は元種を起してフォカッチャを焼いてみるだけである。次の天候不順日まで冷蔵庫に鎮座させる。

         仕込み ➡  7日間の培養終わり

今日のトンボ「ネキトンボの連結産卵」

2022-10-20 | 小父のお隣さん
 10月も後半に入った。トンボの種もグンと減ってトンボ池でしばし佇みながら観察していてもマユタテアカネ、リスアカネ、オオアオイトトンボ、ネキトンボが常駐種になった。大型のトンボはオニヤンマが稀に飛来しマユタテアカネに追い立てられる。タカネトンボと思われる個体は薄暗い沢筋に影だけ認められるが種としての確認は無理である。
 ネキトンボのあぶれオスも当然飛翔して連結飛行体にアタックを掛けるけれど連結を崩すほどの執拗さは無くて軽い感じである。この連結体、長い時間をかけて池の全域の藻の上に打水産卵していた。来季のこの種の増加が期待できよう。

 こう言う姿や行動を見ていると「湛水命」を思い知らされる。そうであるからこそ水見回りも最優先なのだけれど記銘力も弱くなり斑惚けが現在進行形の我が身では忘れないためには両手甲に「湛水命」とタトウを入れなばならなくなった。しかし問題がある。それがなんだか分からなくなる可能性大なのだ。まあ。すべては水の流れの如くか、孔子様も感慨し美空ひばりも謳っているし・・・。然るに小生、水辺に立っても「何で立っているのだろう?」と思い出せない。そのうち「ここはどこ?おいらは誰?」となるのであろうか…ああ天上天下唯我独惚。

        

今日の素労風努「ヨーグルト玄米飯」

2022-10-19 | 何よりの楽しみ
 資料を整理していたら出て来たプリントに「ヨーグルト玄米」があった。たしか3年ほど前に試してみた炊飯である。たまたま新玄米があったから1カップだけ試作してみた。特別、難しい事でも無い浸水に時間を要するだけなのだ。まずは、
                  新玄米         1カップ
                  ヨーグルト     大匙1
                   水        玄米炊飯の規定量

 まずは洗米だが笊に入れざっと洗った後に拳で傷をつけるように摺りまわしてからヨーグルトと共に釜に仕込む。このまま4時間ほど浸水させながら乳酸菌の作用をも受けさせるのだ。乳酸菌の作用の結果は次の様だと資料にあった。
            1 玄米の乳糖成ヌカ臭さを減じる
            2 乳酸菌が玄米の皮を軟らかくする
            3 水を吸いやすくして食感を好くし消化吸収を助ける
            4 弱酸性になった事でアミラーゼが活性化し旨味が向上する
            5 GSBAが2倍近くも増加する

 要は栄養価が高くなり食べやすく吸収されやすいという事なのだが、出典が出典だからエビデンスが成立しているかどうかは全くもって不明だけれど試して害毒の生じるものでもないし「鰯の頭も信心から」とも言われるし「お爺の頭は孟宗竹」だろうしまあ、良きにはからえ…で済まそう。

 炊き上がりをひとつまみ口に入れて咀嚼する「美味い!」。次のステップがあるのに「止められない止まらない玄米のたった一口」で拙い事態になった。この炊き上がりを食べてしまうと次の段階、試行が出来ない。しかしながら数年前に試作した時とは美味さが異なるようにも感じたのだが、これは産地の違いなのかどうかは不明だが別産地の昨年の玄米があるから比較してみれば良い。
 夕食に高菜の刻みを被せて食べたかったのだが我慢した。今回の出来上がりはおかずがなくとも飯だけで食える。それは別にして粗熱が取れた段階で更にヨーグルト大匙2を混合。容器を変えてレンジで一晩発酵させる魂胆だったのだがレンジの発酵機能は60分までで、これでは付きっきりで徹夜である。仕方がないから就寝前に2回のセット、未明に1回のセットで朝食の主食にするのだ。

浅草海苔でいけた  

 深夜、小用に起きたら妄想が泉のごとく湧き上がり寝るどころではなくなった。古い玄米で試そう、植物性乳酸菌がもっと良いだろうか、豆乳ヨーグルトや植物性乳酸菌飲料から菌株を導入するか、手間のレンジでなくてヨーグルトメーカーを使えば容易だ、ヨーグルトメーカーが「阿波晩茶」仕込み中で使えない、炊飯結果は普通玄米炊きと玄米活性炊きとで異なるか、等々際限もない。
 まあ、現役時代では既に無く、小遣い稼ぎの拘束も無い立場では深夜にポッカリコとしていても支障は無いけれど妄想の泉は適わん。ほとんど病気に近い・・・。眠れない眠れない妄想の勝手発酵!。

 で…一晩発酵続けさせた心算の「ヨーグルト玄米飯」だが、更に軟らかくなって一粒一粒の外側の抵抗が薄れたものの軽いプチプチ感は残っている。それでもヨーグルトを併用しなかったよりは断然食べやすく玄米飯とは思えなく思える、なんて状態になった。
 結論、炊いたご飯に更にヨーグルトを混ぜ作用時間を伸ばさなくても十分に美味しい。玄米は十分にあるし朝食後に1カップ分容器に仕掛け夕食に炊く、夕食後にセットし朝に炊く、このどちらかのリズムで朝夕の主食は間に合う。米1カップ分は小生2食分に相当するのだ。
 さらにさらにだがお粥にしておけば1カップで3食分になる。年金減るばかりだし米は1日1カップの生活が相応しい・・・。

今日のトンボ「オニヤンマの産卵」

2022-10-19 | 小父のお隣さん
 台風15号による氾濫原の流路でオニヤンマが産卵していた。「こんな場所で産卵しても無駄になりかねない」と思うけれど追い立てる訳にもいかず見守るだけである。この時の小生は腰痛現在進行形でこんな上下動を繰り返したら悲鳴間違いなく寝込んでしまいそう。

 何時も開いてみるトンボ図鑑での出現期は9月末までとなっているが個体差もあり年度差もあるのが現実だろう。さすがに駐車場の広い空域を往復周回している姿は皆無になったがオスも時折は水域を飛翔してくれる。出会いの機会もグーンと減っただろうにホントご苦労様である。

         

カマキリとハリガネムシ

2022-10-18 | 小父のお隣さん
 指切りと針千本は切っても切れない関係のようにカマキリとハリガネムシもそうなのだ。面白いのはハリガネムシは寄生したカマキリを水辺に誘導して次の生活ステージを確保するのだとか。物の本には「カマキリをゾンビ化させる」と形容していたのがあったように記憶している。
 カマキリにはハリガネムシは不要でもハリガネムシにはカマキリは絶対必要な存在なので人権団体からそしられる表現になろうかと思いつつ「悪女の深情け」を想ってしまった。科学的にはカマキリは「宿主」であるからハリガネムシの世代存続には必須の生物であって決して深情けでは無いのだが情感としては思ってしまう。

 宿主を人間に置き換えた場合、小生の世代では回虫や十二指腸虫、東洋毛様線虫、蟯虫などは学校をあげて検便し駆除に努めたものだったけれど生活や食物が清潔になるに従い激減した。その一方で増加したのはアレルギーと言われ個体の免疫活動を暇にしたばっかりに暴走させている、なんて論は久しい。
 フイールドでの寄生虫感染症は水田皮膚炎と称されるセルカリアに因るのが一期だけ発現した。幸い小生ではなく隣接グループの3人が田植え時に感染したのだったが脛の症状は小豆をまぶした如くで正視に堪えないものだった。それ以来、小生は素足や田植え足袋で水中に足を晒す事は止めたのだ。
 セルカリアは本来はカモ類などに寄生する鳥類寄生虫で人体には侵入しないとの事なのだが水中ではモノアラガイやタニシが中間宿主となるし容易に水中に漏れ出し晒された皮膚には10分程度で症状を出す速さがあるのだとか。二種の巻貝、両方とも水域には生息しているから油断はできない。

 さて少年時代、大きなカマキリを捕まえ腹からハリガネムシを出して遊ぶのも餓鬼道であったけれど、さすがに現在はそこまではしない。この日もたまたまトンボ池に沈んで蠢いていた個体を見つけブログ用に調理したのだ。
 この時期のカマキリは姿や容姿は落ちぶれ傷み、落武者風に見えるけれど虎視眈々、姿勢凛々は変らない。さすが昆虫界の絶対捕食王で、やはり「武士は食わねど高楊枝」やせ我慢でも意気地というものは大事である。
 でもなあ小生、一度でいいから「悪女の深情け」を体験したい、とまあ意気地は無いのだった・・・。頭頂部は光っていても光源爺にはなれないのは良ーくわかっていますハイ。

         

今日の素労風努「ネコジャラシ酵母で作る紅茶葉入りフォカッチャ」

2022-10-17 | 何よりの楽しみ
 とにもかくにも時間を要する発酵なので虎視眈々と、いいえ孤爺淡々と雨の一日を待っていたのだ。それだけではないフイールドの水域は断水が解消されたと言っても一日二日で全域湛水に至るほどの送水量はないので降雨も助けになる。送水実現して三日目から降雨があり、この自宅軟禁中に培養酵母でフォカッチャ作りを試みる。
 レシピは次の通り。
            強力粉          元種150g+150g+大匙4(生地の調整用)
            バター             16g
            キビ糖          大匙  3
             塩           小匙  1

            ハーブ塩            適量
            オリーブ油           適量 

 早朝5時から生地作りなのだが一次発酵は6時間、二次発酵は3時間、大雑把に言っても焼き上がるまでに半日を要するからどうしても早朝から行う事になるのだが、この日は問題があった。気温が上がらず最高気温は17℃で室温発酵には条件が悪い。ヨーグルトメーカーで発酵させる案も浮かんだけれど膨張すると1ℓの容器には収まりそうもないので廃案。代わりに保温調理鍋の保温容器を使ってみた。
 生地 ➡  5時間の一次発酵終了時 ➡  二次発酵前に紅茶葉を加える

 ➡   二次発酵は発酵温度が不足するので保温調理鍋の容器内に懐炉を入れ温度上昇を試みた。二次発酵は3時間を見たけれど膨らみ方は思ったほどではない。紅茶葉も後から投入し水分の関与が不足しエキスの抽出は少なく色も香りも期待とは遠かった。ただ懐炉を併用した事で生地の温度は上昇したがやはり不足感は否めない。

 焼く前 ➡  焼き上がり ➡  放熱冷却

 試食の印象は「モッチリ感」が最初だ。レシピも進行も同一条件とは言えない作り方なので比較対照もかなわない。ドライイーストで作った時も「モッチリ感」だったかどうかも思い出せなくて全てはおぼろなのだ。それでもまあ、「食せるパン」である事は間違いなく普段、試作品は素パンのまま食べきるけれど終日雨のお手元退屈お爺となり夕食には小さいながらサンドにして食べた。しかしハーブ塩の影響で舌に残り香とも言うべきか軽い刺激が残る。敢てハーブ塩に拘らなくても良かったのではと反省!。

 しかし我ながら呆れる側面もあるのだった。次から次へと相手を変え二度目は無し。こういう性向は全く持って「ドンファン気質」とも言うべきなのかどうか小生には判りかねる。次の相手は「アケビ酵母」で培養中なのである。これは人生最高の「モテ期」なのか単なる「つまみ食い」なのか、どちらにしても姥捨て山での相手とはトンボ嬢や年増カエルが秋終盤で引っ込めば残る相手は年中無休のお菌姉さま、こんなもん。
 まあ、生まれも育ちも雅な雅魚沼育ちともなれば否が応でも粉白粉まみれの綺麗どころは横に居る。しかし世間はこんなもんは「粉もん」とか「粉糞」とかとバカにするようだから吾一人くらいは「苦しゅうない!」と懐の深いところを示すのだ。しかしながら懐は寒いままだからして寒さが身に沁みる・・・。

今日のトンボ「まだ居たクロイトトンボ」

2022-10-16 | 小父のお隣さん
 「崖の下のジジ」が堪えたらしく腰痛に悩まされる日々になった。動作の変換時や階段の下りなどにストレスが来る。多少は歩かねばならないから代表に「崩壊した棚田の様子を見て意見を聴きたい」と請われたので現地巡回し、帰宅する前にフイールドに立った。
 作業が出来るはずも無いしとりあえずは水見回りを行ってトンボ池で現在の生息種を確認する。10月も後半に入って、既に前半から姿を消したシオカラトンボやオオシオカラトンボの再見は無かったのだが泥水池4で1頭だけクロイトトンボを見つけた。トンボ図鑑の出現期は9月初旬までとなっているが当地ではもう少し長い。

 しかしながらここ10月に入り見かけた記憶がないから久しぶりの再見である。この個体、ナーバスでなかなか接近を許してくれない。トンボ池4の周囲半分は高い段差だから撮影不適地で、この下に移動すると池に入らねば接近できない。しかし池の大部分は長靴が没する深さで水際の僅かに浅くなっている駆け上がりを移動するしかないのだった。何度か繰り返してもサイズの大きい画像は撮れず完敗した。
 カメラのモニター上では視認が難しかったけれどPCで確認したら綺麗に写っていて努力はしてみるもんであるとまあ、思いたいところなのだがトンボにとってはストーカーに過ぎず迷惑だったろう。

        

上の池導水路、堤の改良

2022-10-16 | 水辺環境の保全
 絞り水に伴い沈殿する土砂の浚渫撤去を容易にするため導水路を林道近くまで延ばしたものの台風15号の出水で機能が不足したことが判明し堤の拡幅を行い強度を高める事にした。現在の堤、というより畔に近い設えなのだが浚渫土で形成してあるので数カ月経っても歩行には適さず長靴は埋まる。幅広にしたところで改善できるかどうか分からないけれどやらない事には始まらぬ。

 まずは護岸丸太を止めてある杭を抜き予定の位置に仮置いて護岸丸太を移動する。足元は泥土の中で動きがままならず長靴も水位ギリギリまで埋まるから厄介だった。
 それでも何とか所定の位置に丸太を設え埋め立て用土は採土場所が無いから池内の浚渫土、と言えば普通に思えるけれど粒子の細かい泥土そのものなので水の抜けは当然悪いし流動的なので盛り上げが難しい。

 何んとかこの1日でワッパカ出来ると思っていたのだが雨が降り出して撤退。1日降雨の予報の上に大雨情報も出ていた状態だったから、これはこれで儲けものだったのだろう。残りの1日は浚渫土を盛る作業だ。
 翌日、残りの部分を処理して完成した。粒子は細かく水分の多い浚渫土なので春まで経過したとしても歩けるようになるかどうかは難しいだろう。水分が抜ければ現在の位置より低くなるからもう何回かの浚渫盛り上げが必要で、来期の完成はおぼつかない。

 浚渫し易い地形ならこんな設えは不要だけれど少量でも浚渫できる環境、浚渫土を運び利用できる環境形成が必要なので他人様から見れば「何でわざわざこんな⁉」と思われるのは合点承知の助である。土砂流入は防ぐべくもなく水深を維持するのには0.3馬力以下の高齢馬、いいえ爺に老骨鞭打ってもらわねばならないのだった。

 ➡  ➡  

       

     

今日の素労風努「ネコジャラシ酵母で元種起し」

2022-10-15 | 何よりの楽しみ
 ネコジャラシ酵母を培養できたから培養液を使い早速、元種起しに取り掛かる。出来上がるまで2回の材料投入をしなければならないので3日掛かりである。「三日がかりの元種入れて 生地は膨れる食卓の いくら待っても期待と遠い 時は彼方に消えただけ 酵母起こしは 酵母起こしは ああああんあん 肩が凝る・・・」とまあ、都はるみのヒット曲を歌わずにはおれない。そう、気力が折れないように・・・。

 7日間の常温発酵を行う ➡  茶漉しで濾した発酵液

 初回の生地の膨らみは僅かで期待薄だったが2回目は良く膨張してくれた。しかし既に強力粉が切れている。フイールドからの帰宅途中で最寄りのスーパーに立ち寄れば済むのだが崩落土と断水解消のせめぎあいで立ち寄る元気も出ない。3回目は残っている中力粉で誤魔化そう。
 「強力粉も小麦粉、中力粉も小麦粉。小麦に変りは無い!」の理論武装で乗り切ろう!、と言うより「三ツ星シェフが振る粉も お爺主夫だが振る粉も 麦に変りは無いじゃなし 入れて捏ねれば皆同じ」スチャラカチャンチャン我が人生の邂逅・・・。

穴倉にかえる

2022-10-15 | 小父のお隣さん
 池の保全作業中に姿を見せたヒキガエルとニホンアカガエル。ヒキガエルを見るのは殆どがガマ合戦の時だけで普段は探しても目に出来ない。
 ニホンアカガエルは水域の草地だけでなく丘陵地の草地でも飛び出す事が多くなったと言えるほど数を増やしてきたけれど、この夏あたりから豚熱で勢いを失った威野志士様が再び跋扈蹂躙した跡を広げているから捕食されはしまいかと心配になる対象でもある。
 落ち葉や刈り草の放置してある所、水域内の抜去除草体を集積した場所などが最初に掘り返されるから、いわば越冬適地が蹂躙され続けるようなものなのだ。それに加え嗅覚が鋭いと言われる威野志士様であるがゆえに地中に潜っても難なく掘り当てられるのだろうと杞憂はつのる。

 ヒキガエルの性別は不明だがニホンアカガエルは腹部の膨らみ方で恐らくメスに違いない。無事に越冬出来て早春2月、産卵してくれれば喜ばしい。

          

アサギマダラ初飛来!

2022-10-14 | 小父のお隣さん
 数日天候不順でこの日は絶好の作業日和になったものの台風15号の後始末で腰の調子が悪くなり休日にしたものの食い物も休日にする訳にもいかず何気に玄関を出たら突然と舞ったのはアサギマダラだった。家の周囲の猫の眉毛ほどの部分にフジバカマの群落があって訪れたのだ。

 飛来の時期になれば家の出入りに気を使う。うっかりと群落の横を通り過ぎようものなら長い旅路の翅休めを邪魔する事になるのだ。これからしばらくはアサギマダラのいないのを確認してこそこそと出入る羽目になった。
 昨季は多い時で3頭程度だったけれど、果たして今期は何頭程度が舞うのか楽しみではある。市街地に飛来したのだからフイールドでも姿を見せたはずだと思うけれど確認は明日以降だ。

         


今日のエッ!品「ままごど一汁一菜」

2022-10-14 | 何よりの楽しみ
 完成してから冷蔵庫にはや二週間、時折はお匙で失敬していた「ごど」であるけれど、ようやく食卓で食する時と成った。それは次兄から新米が届いたのだ。長兄からの新米では無く小生の知らぬご仁のお裾分けからのお裾分けだ。
 とは言え魚沼の新米に違いはなく食用菊も開花したから人生初体験の「ごど」でお膳を作ったのである。

 主食は当然、魚沼産の新米でこれにごくありふれた食べ方、「ごど」を載せて食べる。汁の具はシジミで味噌の代わりに「ごど」で味付けした。菜は「菊花のお浸し・酢ごど和え」としたのだ。汁も具もすり鉢で「ごど」をすり潰して使った。端的には味噌をごどに置き換えたのである。

 ペースト状になった「ごど」だが和え物用にはキビ糖を加え少々甘味を入れる。すべてが「ごど」そのものでは平板すぎると思ったからだ。実際問題として伝統食本場の「ごど」そのものを食した事が無いので手前ごどでしか言えないのが難であるから爺我自賛するには客観性を欠く。
 それはともかく「素労風努」として熟成を重ねた食品の一品だから貧しい一膳でも不満などある訳もなく祝着至極なのであった。まあ、「ごど」の膳が貧しいのでは無く減額一方の年金高齢者であるがゆえに貧しいのだから小生は凛としていなければならぬ。であるからして「ままごど」は汗水地獄の一花なのである。
 この浮世の手太楽を閻魔大王様の前で正直に申し立てすれば情状酌量の余地は大いにあるはずなのだ。てなもんや三度笠。

 味わいは汁については「酸味のある納豆汁」的で食用菊の小鉢は納豆の味と香りがくる。どちらも味噌と置き換えたレシピなのだが塩味に欠けて汁には出し汁を加えた。
 ご飯の友としては熱いご飯に載せた結果、香りを吸うと軽くむせてしまうのだった。酸性の蒸気は気管にダイレクトだ。発酵途中に気になったシンナー様臭は消えて納豆の香りと味が最初に来る。これが「ごど」と言える代物なのかどうか小生には判断がつかないものの「ごどもどき」とは言っても良かろう・・・。