NHK「巨大災害 Mega Disaster」シリーズの今年最初の番組「MEGA CRISIS 巨大危機~脅威と闘う者たち~ 第4集 “地震大火災”があなたを襲う ~見えてきた最悪シナリオ~ 」が放送された。科学は新たな発見をして、巨大災害の原因究明が進み、リスク回避する取り組みが行われているという番組なのだが、ものものしいナレーションや音楽を聴いていると、何か違和感を覚えてくる。
すなわち、大震災によって「被災者」となるだろう視聴者にとっては、どうやったら、我が身を守れるかという切実な問題に対する回答にはほとんどなっていないのだ。唯一の例外は、「感震ブレーカー」を設置すれば、地震後の火災を防げるとしたトピックだけだった。
この「感震ブレーカー」にはいろいろな呼称がある。「スイッチ断ボール」などとも呼ばれているようで、アマゾンなどで二千円前後で購入できる。先の都知事選で増田寛也候補は「感震ブレーカーの全家庭配布を考えてみたい」と語ったが、あえなく落選。小池百合子知事は「豊洲が…」「五輪が…」と騒いでいるが、何故、こんなに簡単で実現可能な施策をやらないのだろうか。受け狙いの政治よりも、地に足の着いた現実的施策を行うべきだろう。それこそ、結果的に「都民ファースト」になるのだから。