澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

NHKスペシャル「かくて”自由”は死せり~ある新聞と戦争への道」

2019年08月15日 06時03分13秒 | マスメディア

 きょうは「終戦」記念日、いや終戦の日だったっけ。ホントは敗戦記念日だろうけど…。毎年この時期、TV各局は「平和祈念番組」の放送に精を出す。

 宿泊先で「かくて”自由”は死せり~ある新聞と戦争への道」(NHKスペシャル 8月12日放送)をちょっとだけ見た。この「ある新聞」とは、もしかして「朝日新聞」ではないかと思ったからだ。戦前、マスメディアと言えば、NHK(ラジオ)と新聞しかなかったのだから、そう考えても、私の早とちりとは言えない。だが、案の定、この新聞は「朝日」ではなく、右翼が作ったという「日本新聞」のことだった。「かくて”自由”は死せり」と大見えを切った割には、例のごとくお粗末な内容だったことは言うまでもない。この内容については、YouTube上で江崎道朗氏が解説しているので、下記に貼付させていただいた。

 「あいちトリエンナーレ2019」の展示が問題視されて、愛知県知事と名古屋市長との間でバトルが発生した。県知事は憲法の「表現の自由」を盾にとり、責任者である津田大介を庇った。昭和天皇の写真を焼き、それを踏みつけるパフォーマンス映像、「従軍慰安婦」とされる少女像の展示など、地方自治体主催の芸術祭として、ちょっと見ただけでも不適正展示だと分かる。だが「朝日」をはじめとするマスメディアは、「表現の自由」の問題だとして、県知事擁護の立場をとった。これはポリティカル・コレクトネスという名の欺瞞だが、「平和憲法」を典拠とするだけあって、始末が悪い。

 昨日(14日)、韓国では「慰安婦の日」。文政権が新たに制定した国民の休日らしい。文政権は、レーダー照射、「徴用工」判決、ホワイト国(優遇対象国)除外に対する過剰反応に加えて、日韓軍事情報の交換協定まで破棄しようとしている。これに対する日本政府の立場は、今のところ毅然としているから、こちらも少しは溜飲が下がる。

 夏が来れば思い出す、同じような悔恨、懺悔の報道。これらのすべてのことが、根源的に何に由来するのか、はっきり言いきった人は寡聞にして知らない。「それを言っちゃあオシマイよ」ということで、言った本人は社会的に葬られるからだ。「あいちトリエンナーレ2019」で一方的に左翼に加担する「朝日」であってもそれは同じこと。それは何かというと、昭和天皇の戦争責任の問題に他ならない。ドイツは、戦争責任をすべてヒトラーに押し付けた。一方、日本は、天皇の戦争責任をスルーし、うやむやにした。韓国が日本を「戦犯国」と言い立てるのも、こうした日本の弱みを熟知しているからだろう。

  敗戦記念日に私が願うのは、「曖昧な国・日本」からの脱却だろうか。もっとも、これは大嫌いな大江健三郎センセイのお言葉だが…。公的な場で昭和天皇の写真を焼き踏みにじるサヨクと、それを「御真影が焼かれた」と騒ぐネトウヨ。そのどちらも、戦争責任の追究をないがしろにして、表層で騒ぎ立てるという点では、同じ穴の狢だ。毎年うんざりとさせられるこの季節、来年はもっとひどくなるかも。東京五輪というバカ騒ぎがあるからね…。

 

NHKスペシャル「日本新聞」について 安達誠司のマーケットニュース特別番組 江崎道朗【チャンネルくらら】