木・金曜日(19,20日)、静岡県三島市方面に出かけた。駅前のホテルに宿泊したが、今回は三島大社、楽寿園などの「定番」には行かず、「クレマチスの丘」「韮山反射炉」を訪ねた。
好天に恵まれたが、季節柄か、富士山の雄姿は短時間しか見られなかった。雲に隠れた富士山を背に、修善寺行きの伊豆急駿豆線に乗り「韮山」駅で下車。迂闊にも韮山反射炉の最寄り駅はここではなく、次の「伊豆長岡」駅だと知った。そこでタクシーを呼び、十数分走って、反射炉に到着。結局、「伊豆長岡」から行くとしても、週日(月~金曜日)にはバスが走っていないので、タクシーを利用する必要がある。
反射炉がある公園は、入場料五百円。意外にも、静岡県ナンバーの車でやってきた高齢者が多かった。これは、静岡県内で「Go To Travel」が実施されているからか、と思われた。
産業遺産としての韮山反射炉は、日本の近代化の出発点の一つ。幕末に西洋列強の開国要求に対峙するために、自力で開発したこの反射炉は、市役所のHPには次のように書かれている。
「幕末期の代官江川英龍(坦庵)が手がけ、後を継いだその子英敏が完成させました。反射炉とは、金属を溶かし大砲などを鋳造するための溶解炉。韮山反射炉は、実際に稼働した反射炉として国内で唯一現存するものです。」
公園の様子は、こんな感じ。
翌日は、「クレマチスの丘」へ。
この文化複合施設については、次のような記述がある。
「クレマチスの丘(Clematis no Oka/クレマチスノオカ)は、静岡県長泉町にある複合文化施設。ベルナール・ビュフェ美術館や井上靖文学館など4つの美術館・文学館と、地場の食材を堪能できるレストラン、そして自然公園からなる。
ベルナール・ビュフェ美術館は、第二次世界大戦後のフランスの代表的具象画家、ベルナール・ビュフェの世界最大規模のコレクションを誇り、その数は油彩や版画など合わせて約2,000点に及ぶ。黒い描線と抑制された色彩、研ぎすまされたフォルム、そして独特の虚無と悲壮とを湛えた作品の数々を楽しめる。
また、ヴァンジ彫刻庭園美術館は、イタリアの現代具象彫刻家ジュリアーノ・ヴァンジの、世界で唯一の個人美術館。彫刻とは何かという問いに基づき、伝統を意識しつつも時代を切り拓く立体表現の作家たちを中心に紹介している。また併設の庭園では、多彩な品種のクレマチスが四季折々に咲き誇り、一年を通してその魅力に浸ることができる。」
この公園の存在を教えてくれたのは、息子のお嫁さん。静岡県出身なので、三島に行くと言ったら、真っ先に紹介してくれた。クレマチスが花の名称だということさえ、知らなかった私なのだが、迷わず行ってみた。
公園は、二つのブロックからなり、庭園彫刻美術館と文学館がメイン。両ブロックを遊歩道には、うっそうとした森の中に長いつり橋が架かっている。ヴァンジ彫刻庭園美術館には、今真っ盛りの花々が咲き乱れていた。週日なのに駐車場は満車。人出は多かったが、何しろ広々としているので、ゆったりとした気分に浸った。