9月23日、台北から日帰りで礁渓(しょうけい)※に出かけた。礁渓は、宜蘭(ぎらん)の手前にある温泉町。日本統治時代(1895-1945)に温泉で栄えた町でもある。
※ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A4%81%E6%B8%93%E6%B8%A9%E6%B3%89
※ (首都客運バスの切符)
台北MRTの「市政府」駅を降りると、1階にバス・ステーションがある。そこで「首都客運」バスの「礁渓」行きチケット(上記写真)を購入。驚くのは、チケットの安さ。高速道路を利用して約1時間の距離なのに90元(日本円で約250円)。しかも、バスは横3列(左2+右1)のリクライニングシートで、日本の観光バスと何ら遜色はない。
木曜日の午前中だったので、バスは中高年の女性や、小さな子どもを連れたお母さんが多かった。客のマナーはすこぶるいい。
多くのトンネルと山間地を抜けて約50分で礁渓の町に到着。 (バス停のある大通り)
バス停から信号を二つ戻って右折すると、台湾鉄道の「礁渓」駅。駅舎には、日本の鉄道の面影があるので、たぶん、日本統治時代の建物だろう。(礁渓駅と広場の「足湯」)
駅前広場のすぐ近くにある「川湯温泉養生館」が目指すところ。ここには、個室の家族風呂があり、水着着用でなくても利用できる。料金は、1時間300元(約800円)。ひとりあたり400円になるから、日本の銭湯と同じくらいか。(川湯温泉養生館)
(家族風呂の浴槽)
家族風呂の中は、かなり古いという感じだが、清潔感はある。部屋にはひとつ窓があって、外を見ると屋内温泉プールになっていて、水着を着た中高年の人たちが談笑していた。湯量は豊富で、ぬるめのお湯でゆったりと浸かった。お湯は無味無臭で、特徴といったものはない。だが、お湯から出た後ずっと、身体が温まっているのを感じた。そこで、温泉を出てから、かき氷屋さんに直行。いろいろトッピングをして、二人で食べたが、それでも110円くらいだった。
(礁渓警察前のかき氷店) (バス停近くにある公園の足湯)
お腹がすいたので、餃子店に入る。餃子というのは、台湾料理ではない。ビーフンなどの麺類を出す「小吃」店の方が美味いのではと言ったが、連れ合いは餃子を食べると言う。
(手作りが美味しかった餃子の店)
メニューは、鍋貼(焼き餃子)と水餃子、それに3種類のスープのみ。餃子の餡には、肉、野菜のみ、海鮮など8種類くらいのバリエーションがあって、ひとつずつから注文できる。私たちは、4種類の餃子を計20個、海苔が香ばしいスープ、酸辛湯(スープ)を注文した。全部で、750円くらいだった。
街を散策すると、温泉卵まで売っている。日本のどこかの温泉町にいるような雰囲気。土産店では、名物の牛舌餅、葱(ねぎ)餅、それに金柑の砂糖漬けを買った。帰りのバス停では、葱焼きの屋台が出ていたので、迷わず買った。これも葱が香ばしく、とても美味だった。(温泉卵もある…)
一般に台湾旅行というと、台北周辺ばかり。故宮博物院も結構だが、あれは中国大陸からの運搬物。本当の台湾は、台北から外れた地方にある。特に東台湾は、日本人にとって郷愁を覚える土地であるようだ。台湾の交通網は、日本と全く変わらないほど、正確・安全なので、このように簡単に日帰り旅行が出来る。興味のある方は、ぜひ試していただきたい。