食べたい（第２２５０話）

GITANESは食後を台無しにしつつ守る。
それとは無関係に・・・。

おにぎり屋という分類の店のおにぎりを
買ってきて食べたのだが、買ってきたもんだから
海苔がパリパリという訳にはいかない。
おにぎり全体をぐるりんと覆う海苔が
おにぎり本体にシナッとへばりついて
美味いのかどうかわからなかった。
大体おにぎりに海苔を巻く場合はおにぎり全体
を覆うような下品なマネをしてはいけないのだ。
上半身ハダカ程度のものがいい。
まあ、天地の半分では海苔が小さすぎるというならば
せめてオーバーオールを履いた程度に
抑えるべきだ。
パリパリでもシナシナでも同じだ。

また、中身など気にしてはいけない。
あんなもの要らない。
外部におかずを用意すればいいではないか。
いくつかの具を入れたりするから、みんな
「どれから食べようか」などと時間を浪費
するのである。
一番手前からどんどん食べていけばいい。
みな同じだ。違いは微妙な塩気の差でいいのだ。


おにぎり。
きっとこの食事ではひとつぐらい余るなあ　という程の
個数のおにぎり。
これらがズボンだけ履いている風な、まだパリパリの
海苔。
名もないソーセージ。焼かれてピカピカ光っている
ソーセージ。
たまご焼き。黄色一色ですまし顔しているような
ものでなく、所々焦げで黒くなった、甘めの卵焼きが
ひと山。
で豚汁。にんじん・もやし・白菜・ブタ・大根。
もやしがあるから牛蒡の食感は要らない。


これ以上の食事など、世の中に存在しない。