年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

米糠のこと

2010年10月16日 | タクワン
米糠のことを4~5年ほど前に調べた。しかし殆どが肥料としての歴史で沢庵漬にどの様な過程を経て使われたか不明だった・米にはウルチ米と餅米があって,今の日本では95%がウルチ米で餅米が5%ほど栽培されている。明治の頃はウルチ米が90%ほどだった。しかし、江戸時代以前の状態がどの様な比率だったかわからないという。さらに日本に渡来した米の始まりでも二説あって決着が付いていないようである。
 沢庵漬の創製したころ、つまり江戸時代初めの頃にやっと漬物に使える糠があったということになる。樽が台カンナの渡来で発達したように、江戸時代に発達した『餅』も碾き臼が一般に普及したこともあるという。食べ物の文化は政治経済と共に道具の革新の影響が大きい。


ものと人間の文化史 餅 より
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へしこ

2010年10月15日 | タクワン

福井県若狭地方の伝統食に「へしこ」という名の食べ物がある。へしことは魚の糠漬けのことで、その語源は、重石をかけて漬け込む「圧し込む(へしこむ)」という言葉がなまったからといわれている。
 北陸地方ではその昔、魚の腐敗を防ぎ、長期保存するための糠を使った保存食として作られていた。その歴史は長く、江戸時代の中ごろにはすでにへしこ作りが始まっていたといわれている。最も有名で生産量も多いのが鯖のへしこである。糠が江戸時代以前からあるにも関わらず、江戸時代中頃以後の歴史となるのは米糠の歴史が関わって来る。つまり米糠が保存食に利用されるようになってきたのは江戸時代中期以後の話となる。
 沢庵漬も沢庵禅師の創作ではないが沢庵が活躍していた時代に普及した。米糠が比較的早くから手に入った地域で活躍していたからと思われる。戦国時代は米はモミの形で流通していたようで食する寸前に精米し、その時発生する米糠も汁の増量剤として食べていたようである。またおいしくない米糠は主に肥料として使われていたようである。応仁の乱の前後に、日本に台カンナという道具が大陸から渡来した。この道具によって、大きな樽が製造する事ができた。この事が酒造の発展を招き、精米が増え、米糠の発生が増えた。ウルチ米の系統の米糠は漬物に適していて、様々な糠を利用した漬物が江戸時代に現れたのはこの様な歴史の背景がある。
 またモチ米由来の糠は漬物に適さなかったこともある。この考えからみると戦国時代以前には日本で栽培されている米が厳密にウルチ米と餅米とが分けて栽培されていなかったと思われる。この種の文献はまだない。
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日韓中とも白菜が高いようで

2010年10月14日 | 築地市場にて
日本の国内でも白菜が高い時、例年なら韓国とか中国とかから輸入して間に合わせるのだが-残留農薬の問題で契約していない中国の農家からの輸入は危険が多すぎる。
韓国の政府が緊急に中国から輸入する量も100トンとか。キムチの国にしてはいかにも少ない。8月末に関東地方に雨が降って種まきが始まったと思われる。それから60日たったころまでは漬物用の白菜が安くならないだろう。今は契約栽培をしていて市場の価格が高くても、市場の力が弱くなって、契約の方が優先されるがこの事が市場に入る品の質量の変化をもたらしている気がする。何か高い割に市場の白菜の品質が良くないという。
 日本でも中国でも韓国でも、白菜は産地によって品種が異なり、用途が異なる。日本でも一夜漬用の白菜とキムチ用の白菜を別の品種を指定しているメーカーもある。中国山東省の白菜の異常高騰は投機ともいえる。
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市場祭りの中でも

2010年10月13日 | 築地市場にて
10日の築地市場祭りの開催中でも老朽化した築地市場の工事は色々なところで行われていた。あるとことの電動ターレーの充電所の工事も小さな工事でも少しづつ小分けに東京都が発注しているように色々な工事業者が入っていた。その様な人達と話をすると、仕事が無いという。民間工事は単価が厳しく、都の工事は助かるという。何処まで補修で築地で仕事をする労働者の安全安心を保てるのだろうか。
この電動ターレーの充電所も来年の変圧器交換まで電気が来ないという。築地では今でも電気を獲得するには大変である。
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値上げの要請

2010年10月12日 | 築地市場にて
今年の猛暑は海外原料にも打撃を与えて、漬物原料も多少の円高もむなしく、高騰価格にうろうろしている。中国のニンニクは報道されているように投機も絡んで昨年比数倍の原料価格となっている。そこにラー油ブームがあって原料の逼迫感がある。またタイ・ベトナムの旱魃の影響が生姜の不足を招き、さらに中国の投機も混じって、生姜もまた数倍の価格上昇となる。このままだと寿司屋などのガリが有料となるのも時間の問題となる。
 過去の価格上昇と違って、世界中に広まった寿司によって買い負けることもありうる。
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築地市場祭りの人出

2010年10月11日 | 築地市場にて
何時も築地市場の祭りの翌日に新聞紙上に参加した人の人数が報道される。ことしは会場時間の間際まで小雨が降っていたので人出は少ないと予想していた。雨が降ると車が無ければ大量の買い物は出来ない。その理由として片手が傘に取られるからといわれている。最初の築地市場祭りは築地市場内に車の入場を認めたため、新大橋通りのかなり遠くまで渋滞し、築地市場に入場出来たときは既に用意した商材が完売してしまっていたこともあった。その後事故の反省もあり、場内には一般の車を入れることを禁止ししてしまった。お祭りなのだから事故は起こしたくないという理由が消費者に販売したいという声を消してしまった。良いものを安く売ることは毎日しているので目利きの出来ない人達がたまに築地に来てもそれなりの商品をそれなりの価格で購入することとなる。
さて新聞には人数が出ていなかった。事前予想の10万人の人出はとても無理だったと言える。
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日本包丁道の講演を聴く

2010年10月10日 | 築地市場にて
過日東京丸の内の日本工業倶楽部会館で日本料理道の講演会があった。その講演の要旨は日本料理の中に入っている精神の話であった。包丁にも『陽』と『陰』があって、陽の刃で切った食物は四角入れ物に盛り付け、ふぐのように陰の刃で切ったものは丸い容器に盛り付けるという。
 なんだかあまり知らなかったのでチンプンカンプンだった一時間だった。このような形式の知らない人達でもひとたび口に入れば栄養となる。
 日本包丁道は平安期に確立したようで、宮中の食事の儀式である。当時の衛生状態から素材に直接触れないで料理することが求められていたと思われる。

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誰が猫に鈴を付けるか

2010年10月09日 | 築地市場にて
誰が猫に鈴を付けるか
外の人には解らないだろうが豊洲移転も築地再建も都税・国税・区税をどんどん投入してもらうための猿芝居。今の家賃相場(市場使用料)で新築になれば誰も文句が無い。しかし、いつか税収が少なくなってきた時、市場使用料を値上げされたら困るということ。今の仲卸の鑑札の値段の低迷(バブル時は数億の価値があった、今は負債付価格)は早く決着がつかないから上がらない。都の税収が低迷している今現築地市場再建の案には市場使用料が不景気を(税収不足)を理由として値上げをしないとならないと妥協できない。)都税を食文化維持のために福祉を少なくしても、今の使用料価格でなければならない。
 市場会計のへそくり(1600億円)は秋葉原駅前に在った青果市場と大田区に移転した時の過去のの売却益で、青島都知事の時から値上げは無くなっている。それでも確か2600億円あったはず。かなり減ってしまった。今の築地市場を売却してへそくりを作らないとやっていけない。従って現築地市場再建案には乗れません。まあ妥協して中央区立地方市場を現築地市場内に作って観光客と中央区の人達の買い物の場とすれば良いのではないか。
 仲卸の結婚式で喧嘩するくらい普段からセリで喧嘩しているので現市場での再建計画の話をまとめる人材は少ない。従って今のところでは多分衰弱死に向うしかない。都の役人はまとめ役を降りるだろう。それぞれの業者の自己主張によってリーダー不在では時間切れとなるような気がする。時間切れとは事故が起こること。既に市場の銀行ではヘルメット着用の話が出ているようだ。工事現場と同じかもっと危険かもしれない。観光客にヘルメット着用義務の予算が必要かもしれない。何箇所かの出入り口にコンクリート落下防止の庇工事が必要かもしれない。
市場の使用料の金額がない案のアンケートなんか誰も答えようがない。江戸時代から永続したのは安い使用料であったから継続できたのである。
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築地市場の事件。

2010年10月08日 | 築地市場にて
10月7日朝築地市場青果門のところで警察車両が喚いていた。どうやらターレー同志の衝突らしかった。(通勤途上なのでチラッと観ただけだが)普通なら何処でも暇な人達が集まって見ているのだがそこは築地市場で仕事をしている人達はチラッと見るだけで通りすぎてゆく。築地場外市場に現れる邪魔な芸ノウ人を見てもチラッと見るだけで野次馬となるのは観光客だけである。
 さて本日の事故現場は築地市場と道路の境界だったので、事故位置が問題となる。もし築地市場内なら行政処分はない事となる。築地市場内は私有地扱いなのである。この中には世間と違った法意識がある。築地市場内で事故を起こすと正門の所にある巡視詰所に届け出をだし、念のため交番にも届ける。そうしておかないと事故証明の書類が出なく、保険が使えなくなる。
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築地市場にハローウイン?

2010年10月07日 | 築地市場にて
今週末に築地では7年ぶりの市場祭りがある。初回の築地市場祭りは十数万人の人出があったと新聞に書かれていた。その次はさほどでもなく終わった気がする。今回は比較的小規模となるようだがそれでも十万人ほどの人出を予想している。
 そんな休市の築地市場内にどこかに出荷する予定の巨大なかぼちゃがあった。年に一回は見かける巨大かぼちゃだが今年は猛暑のせいか少し例年より小さい気がする。伝統の日本古来の行事が廃れ、海外の行事がはびこってゆくことは如何に営業上の戦略とはいえ寂しい。
 日本の食文化の基本は米食であるが米の消費量が急速に減っていることが問題である。デフレの時代で米が比較的安いのだがなかなか消費は増えない。
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電動フォークリフトの購入検討から

2010年10月06日 | 築地市場にて
今使っている天然ガス使用のフォークリフトの替え買えの検討が始まった。トヨタとかコマツから資料を取り寄せて検討する事となる。築地市場ではガソリンフォークリフトは新規購入の許可は下りない。天然ガスによって駆動するか電動フォークリフトにするしかない。しかし充電時間の関係で調べているとハイブリッドシステムという急速充電の方法があった。三相200ボルト・30アンペアが2箇所必要で、約1時間で充電できるという。
 従って電動フォークリフトを購入するには電気の余力を調査する必要がある。このことは日本中で築地市場だけの問題点である。老朽化した設備の中では漏電事故でブレーカーがしばしば落ちるという。
 いまガソリンスタンドから携行缶でガソリンを運搬することを禁止する規制でフォークリフトは天然ガスか電気を駆動の元としているのが多いという。このようなことを考えていたらエッソ石油がガソリンスタンドの売却を検討していると報道されていた。消費の減少からガソリンスタンドは地方で消えるだろう予想されている。このような時、地方の交通の確保のため電気自動車の普及が進み、その結果さらにガソリンスタンドの減少が加速し、電動化を加速する。携帯電話の低額化で公衆電話が消えていったことを思い出させる
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日本酒で乾杯2

2010年10月05日 | 築地市場にて
日本酒で乾杯の会議が終わって。二次会に向った。その席で同席した宴会を請け負う仕事をしている人と築地のことについて話し合うこととなった。寿司を食べることとなったのだが貝類は会社の決まりで彼は食べないという。このことは一般の人達にはあまり知られていないのだが『ノロウィルス』は貝類が一番疑われている。実際はこのような事実はないと東京都の衛生講習会で言っていた。たとえ何処かでノロウィルスの感染を受けても、貝類を食していなければ彼の会社にはそれほど大きな打撃を受けないと思われる。勿論宴会場で出されたもので食中毒が起こって、営業停止の事実は残るが悔いは残らないと思う。
 帝京大学病院で院内感染があって批判されていた。医療現場で基本を守られていないという報道であった。このことから豊洲の市場の汚染が当たり前のように市場経由の食品に汚染が付くようにも思われているのはプロとして情けない。今の築地の状態から食の汚染があると当然のように思われ、報道されても誰も反論できないことは情けないことである。
 豊洲の汚染の問題はそこで一日中働かざるをえない労働者の健康問題が本質である。
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日本酒で乾杯1

2010年10月04日 | 築地市場にて
日本酒で乾杯推進会議(事務局・日本酒造組合中央会)は9月30日、総会およびフォーラムを丸の内の東京會舘で開催した。ひょんなことからこの会議に参加している山形県高畠の老舗の漬物屋さんから声がかかって試飲の場に参加する事となった。この会議毎年10月1日前後に開催されるようで、日本酒造組合の大イベントである。『國酒』と言える日本食文化の中心が酒であると主張している。
 6時過ぎに講演会が終わったようで500名ほどの人達が広い会場に集まった。どうも会員は3000円ほど支払ってこれから試飲をするようである。会場で配布された日本酒のリストを見るとアルコール度数は今時の飲酒傾向から強すぎるように思える。他の酒は色々な飲み方をしてアルコール度数を下げる工夫をしている。会場の人達の平均年齢はかなり高いように思った。
 若い人達に彼らのウンチクはどのように思われるのだろうか?
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維持員席7

2010年10月03日 | 築地市場にて
向う正面の維持員席から相撲の取り組みを見ると、テレビから見ているのと違って水平方向の視線は妨げるものが多いので展開の速い取り組みは行司の軍配が頼りとなる。力士を取り巻く人々の準備動作は取り組みの間の暇つぶしとなる。
 砂かぶり席から眺めた風景は写真のようにいつもと違った風景となる。もう二度とこの席で観戦することは無いだろう。
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維持員席6

2010年10月02日 | 築地市場にて
この維持員席の観戦は個人の肖像権の問題を招く可能性がある。今回から維持員席に座るため受付で住所氏名を書くこととなる。従って相撲協会には個人の着席位置から座っている人の個人情報を知ることとなる。別にやましいことの無いことが既に証明されているので(築地市場では東京都の条例で反社会人物が築地市場で就労が出来ないこととなっている。このことが判明すると市場内に入ることが禁止されている。また市場内の業者の役員になるため反社会人物かどうかの照会を警察に行うこととなっている。)別に気にしなかったが一般人は気分を害するか、または相撲文化を維持するためにやむを得ないと思うのだろうか?
 また記念すべき勝負があったとき、繰り返し放映される映像の後ろに住所氏名のはっきり解っている人が映るということは何か問題は無いのだろうか。
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