私の休日朝。
「彼」との朝の散歩には非常に気持ちの良い季節である。金木犀の香りに包まれながら足取りも軽くテクテクと歩く。
こんな日はいつもとは違った道を歩きたくなる。ほんの少し足を伸ばしただけで全く知らない道や街並が広がる。何だか見知らぬ街に来たような開放的な気分になり、さらにどんどん距離が伸びる。「ここは一体どこなんだ?」と一瞬不安になるが、同時に旅行先に来たようなワクワクした気持ちになる。途中で「この先通り抜け出来ません」の看板。これは車が通り抜けられないのか?それとも完全なる行き止まりなのか?を確認しに進んで行く。
道はどんどん細くなり、車だったら曲がり切れないような細くて鋭角な曲がり角が出現するが、私たちには何ら問題も無くすーと通り過ぎる。
途中で「彼」は「今日はちょっと長くねぇ~」と言わんばかりに、何度も私を見上げる。気が付けば1時間近い散歩になっていた。午後の「彼」は泥のように眠っていた
さて来週はどこまで探検しようか?ねえねえ目をそらさないで