「死ぬまでにしたい10のこと(2003年公開)」を観た。
【解説】 「スウィート ヒアアフター」のサラ・ポーリーが、わずか23歳にして余命2ヵ月と宣告された女性を演じたヒューマン・ドラマ。幼い子どもや夫に打ち明けることなく、残された時間で本当にしたいことをリストに挙げ、そのささやかな願いを実行していくなかで、初めて生きる喜びを実感する姿を丁寧な筆致で描く。監督は「あなたに言えなかったこと」のイザベル・コヘット。製作総指揮に「トーク・トゥ・ハー」の巨匠ペドロ・アルモドバル。23歳のアンは、母親の家の裏庭にあるトレーラーハウスで失業中の夫と幼い2人の娘と暮らし、時間に追われる忙しい毎日を送っていた。だがある日、彼女は突然腹痛に襲われて病院に運ばれる。そして検査の結果、医師から余命2ヵ月の宣告を受ける。若さのせいでガンの進行が早く、すでに全身に転移してしまっていた。アンはこのことを誰にも打ち明けないと決意し、ノートに死ぬまでにしたいことを書き出していった。それはちょうど10項目になった。そしてその日から、彼女はその秘密のリストを一つずつ実行していくのだった…。
タイトルに惹かれたが、原題は「things to do before I die」なので、解説にもあるように10のことはたまたま10項目になったということらしい。幼い子供たちを抱えた母親への若過ぎる余命宣言は、やりたいこと、教えて上げたいことがまだまだ山ほどあるだろうに、主人公は取り立てて取り乱す事も無く、淡々と冷静に10項目をこなしていく。数項目については違和感があったが、若いお母さんならではの家族愛だけではなく、「自分自身のやりたいこと」なのだろう。以前観た「最高の人生の見つけ方」と似ている内容ではあるが、年齢や資産の違いがあるので単純に比較は出来ないが、こちらの作品の方が現実味を帯びている。遺された人たちは、新しい境遇でまた新しい人生を歩んで行く・・・のが冷酷でもあるように映るが、それもまた人生なのかも知れない。
さて自分だったら何をしたいだろう?と観た人は誰でも思うことだろう。私の場合・・・「日本全国をのんびり一周」「日本各地のお祭りを体験」から「ボディーボード」「陶芸」「楽器演奏」・・・等どんどんと出て来てしまい、とても10項目では収まりそうもないな~。