今から10年近く前の出来事。
法人契約で入居された若い男性社員さんから「部屋に盗聴器が仕掛けられている」との連絡。状況が分からぬまま部屋に向かうと、彼は小型の盗聴探知機を手に「これが部屋中で鳴り続ける」とのこと。初めて見る探知機はまるでガチャガチャで出てくるような非常に粗悪な代物でやたら軽かった。性能の信頼性すら分からないが確かにかざす度にピーピーと鳴り続けた。しかしそれを室外で試しても同様だった。ピーピー・・・う~ん・・・
彼に事情を尋ねると部屋で話していた会話の内容が会社に漏れていたことが発端だったようだが、明らかにその時の話し方や行動が尋常ではなく、日中にも関わらずお酒の臭いの彼とかなり長く話し合いをした記憶がある。自分自身かなり悩んでいるようで、次第に色々と心情を吐露し始めた。以前の入居者が設置した訳ではなく、同じ会社の人が設置することは物理的にかなり低いとは思われるが、彼の苦悩をオーナーに報告し、業者に調査依頼する話までなり、選定作業まで行っていたのだが、しばらくして解約手続きとなり退去して行った。退去後に法人担当者と話した際に、彼の様子をうかがう機会があったが、会社側も色々と苦労をされている様子だった・・・
あれから10年以上が経過し、他物件を含め入居者さんから盗聴器についての話が出たことは一度もないのだが、それはたまたまなのだろうか?
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