熊野古道を歩きたくて和歌山へ行って来た。
2015年10月、2018年6月と今回で3回目となった和歌山ひとり旅。3回目にも関わらずこれまで関西国際空港の発着、奈良から日本最長路線バスでの和歌山入りだったので、今回初めて一日3便のみ就航の南紀白浜空港を利用。空港から白浜駅までバスで移動するものの、乗り継ぎが悪く駅前で1時間近く時間を潰す。前回も乗車した特急くろしお号に乗車し、(一度乗っているので)迷うことなく進行方向右側の座席に座り、朝食用に購入した和歌山の郷土料理であるめはり寿司とさんま寿司を食べながら海を眺め、約90分で前回の路線バスの終着駅でもあった新宮駅に到着。
今回は効率よく回る為、駅前でレンタサイクルを借り、初めに熊野三山の元宮である神倉神社へと向かうと・・・登頂を諦めたくなるほどの高さ80m538段の断崖絶壁の自然石の石段(上画像左)に出迎えられる。足元に気を付けながら登るとゴトビキ岩と呼ばれる巨石に押し潰されそうな独特の形状の元宮(上画像右上)に到着。上りは辛いが下りは怖い石段を下り、熊野三山のひとつ熊野速玉大社(上画像右中)を見学。そして前回とても美味しかった香梅堂の鈴焼(上画像右下)を購入し、約1時間20分の滞在で慌ただしく再び電車に飛び乗り、戻る形で紀伊勝浦駅へ向かう(23分)。そして今回のメインである熊野古道散策開始・・・と言いたい所だったが、これまたバスの乗り継ぎが悪く、駅前からタクシーで大門坂入口まで向かう(2500円)。
大門坂からいよいよ日本三大古道のひとつ聖地・熊野古道の第一歩である。杉林が気持ち良く神秘的な古道を歩くのだが、蟻の熊野詣と言われた賑わった古道には私以外おらず、時々すれ違う程度の快適な貸し切り状態であった。ただ熊野那智大社まで続く全長640メートル・高低差100メートルの石畳は少しずつ体力が消耗して行き、先程の神倉神社の断崖絶壁の疲労と重なり、何度も何度も休憩をとる。上ること約1時間で熊野三山のひとつである那智大社(上画像右上)に到着し、すぐ隣の那智山青岸渡寺(上画像右中)を見学。神社と寺が隣り合う珍しい立地は現世の神様と死後の仏様が神仏習合していることからとのこと。約20分ほど歩くと滝の音が聞こえてきて、石段を下ると日本一の落差133メートルがある聖地・熊野那智大社のシンボルであり御神体である那智の滝(上画像右下)にただだ圧倒される。
そして帰りの勝浦駅行きのバスの時間まで遅めのランチ(とビール)で約1時間ほど時間を潰す。バスに乗り込むと満車の状態で立ったまま紀伊勝浦駅に到着。宿のある串本駅を目指すが、これでもかってほど乗り継ぎが悪く、「静かな」駅前でコーヒーブレイク。40分特急に揺られ、18時過ぎにようやく本州最南端駅の串本に到着した(つづく)