今年も年末年始の休みが終わり、平常の生活リズムに戻りつつあるが、改めて新年に送られてきた年賀状を一枚一枚読み返してみると、相手のそれぞれの生き方や元気なメッセージが、温かく伝わってきて感激を覚える。
懐かしい友や過っての会社の仲間、ふるさとの親族、日頃相通じている活動仲間などからの、一年の初めにあたり伝えられる近況には、改めて新鮮な気持ちが伝わってくるものだ。
中には、年賀状だけのお付き合いの方も多いが、それはそれで意義を感じて互いの意思疎通を図るいい機会となっていると感じている。
そんな思いを抱きながら年賀状を一枚一枚感じ取って整理してみると、個人的には賀状を出せる喜びも意義あるが、大勢が昨年は明るい話題が少なく最悪の年であったが、今年こそ明るく住みやすい年となって欲しいと願うコメントが多かったようだ。
今年2011年の干支は、『辛卯(かのとう・しんぼう)』で、その寄って来る意味をWebで調べてみると難しい言い伝えがあるようであるが、その概要は次のようである。
『辛』とは、「つらい」、「からい」と呼んでおり、厳しいニュアンスを連想するが、鋭い刃物の象形文字だそうで、「地下に埋もれるエネルギーが、社会の様々な矛盾、抑圧を排除して上に対して出てくる」という意味があるそうです。
また、『卯』の意味は、「冒す」「陽気の衝動」「茂る」という意味があり、「いばら」「かや」のように、茂って根がはびこって、どうにもならなくなる危険性も孕んでいるようだ。
そんな意味を併せ持つ『辛卯』の年を連想してみると、混迷が続き沈没しかかっている我が国の危機的状況の中で、閉塞を打ち破り、混乱の中で激しい動きが起きるのではないだろうかと危惧している。
昨日の年初恒例の新年祝賀パーテイーにおいて、経済界トップが示すキーワードを見ていると、「Challenge」、「Jump」、「Reset」、「革新」などが示されており、攻めの年となり、日本経済は回復に向かうと、希望的観測を述べているようだ。
しかし、管理者の目で日本の現状を見るに、日本人の危機感のない甘えの意識がある以上は、そんな甘いものではなく、全く未来が見えないのではと、心配が絶てない新年ではなかろうか?
「卯」ではなく、「兎」で世相を見ると、今や兎をペットとして飼いたい希望者が多く、ペットショップでは、予約が殺到してウサギ人気を呼んでいるそうであるが、一方では、ペットの兎を捨てる人が後を絶たないとか?本当に悲しい状況である。
これでは、うさぎも浮かばれないと嘆く声が聞こえてくる。