3年1回開催される「ヨコハマトリエンナーレ2011」のメイン会場の横浜美術館を観てから、第2会場である「日本郵船海岸通倉庫」会場へと移動した。
みなとみらい(MM21)地区には度々訪れているが、この日はみなと横浜らしい青い空がひろがり入道雲が湧いており、高層ビルが立ち並ぶグランモール公園からメモリアルパーク、汽車道を経て夏の散策しながら、第2会場へと向かった。
高層ビルの間を縫うように、飛行船がふわりふわりと飛んでおり、夏の空を演出しているような感覚を覚えていたが、グランモール公園は、いつの間にか緑豊かなアーテイステイックな街に変貌しており、憩いの場ともなっていた。
ヨーヨー広場では、「モクモクワクワク ヨーヨー」のオブジェが、カクカクしたビル街に調和して柔らかな空間を創っており、トリエンナーレの脇役を果たしているかのようでした。
ドックヤード・ガーデンの脇では、今日も大道芸が行われていたが、見物客もすくなく演技にもいつもの迫力に欠けていたが、子ども達からは大変受けていたようだ。
メモリアルパーク、汽車道、運河パークを経て万国橋に着くとランドマークやクイーンズタワーを望む光景が、発展を続けるもっともMM21地区らしく輝いており、大好きなスポットである。
第2会場の日本郵船海岸通倉庫(BanKART Studio NYK)に着くと、こちらは美術館と比して倉庫を利用しての開場故だろうか、1階から3階までのフロアーは雑然としていたが、展示作品も会場に適したものが多かったようだ。
約30点の作品でしたが、印象的な作品を紹介すると、「根のついた木」は、高い天井から巨大な木が部屋一杯に根を拡げた作品でしたが、樹の名前も不明でしたが何処から引っこ抜いてきたのだろうか?また、何を意味するのかも判りません・・・
また、別の部屋には、巨大な河馬が大きな口を開けて横たわっていたが、こちらはその形などから何となく訴えるところは理解できて、小学生団体の人気をさらっていたようです。
さらに、3階には「お前を捕まえてやるぞ~おじょうちゃん」というタイトルの作品が、床上に拡がっていたが、床上のマップに描かれたアフリカ上空を飛ぶ「おじょうちゃん」を天空から捕らえようとする構図であったが、世界観を訴えているそうな???
一回りして後、次の会場である新港ピアにある「新・港村」へと向かった。こちらの新・港村は、BankART1929が主催している展示場で、ヨコハマトリエンナーレとの共催となっており、多くのクリエーターがエコシステムによる未来都市を創っていた。
メイン会場とは異なり、美大のクリエーター?の方々と会話をしながらのんびりと展示場を巡ることが出来て、作者との距離感もなく身の回りの生活環境を智恵と工夫で創り上げているような感覚を覚えていた。
発砲スチロールの廃材で創り上げた空間は、接着材のみで張り合わせてあり、照明も太陽光と人力発電でまかなっているそうで、面白い空間が出来ていた。
会場を出て海上保安庁の岩壁には、多くの警備艇が横付けされていたが、その白い姿は実に美しく、3会場で観てきた造形美と比較しながら、「美」の定義とは?観る人のセンスと心のあり方で感じ方が異なることを実感していた。