長寿医療制度における保険料の支払いが、今月の年金支払いから天引きされたと、テレビ・新聞報道が大きく取り上げられている。
報道で見る限り、「年金からの天引きは、けしからん・・」とか「懐へ手を突っ込まれている・・」と、批判的な意見が多いようだ。
どうもこの制度のスタートから、制度に対する野党などの批判的意見などから、
制度の問題が取り上げられているが、財源論議の負担の問題と保険料の徴収方法とが
混同して意図的に取り扱われているように思える。
保険料の徴収については、被用者保険では、すべて特別徴収で給与天引きされており、
高齢者も年金からの天引きは、けしからんというのは、おかしいのでないだろうか?
もちろん、申告して指定口座からの自動控除を選択することも、可能にすべきとは思う。
しかし、本人が改めて振込みなり、窓口支払いは、相互の手続きや未納問題を考慮すれば避けるべきだろう。
問題は、社会保障全体の財源をどのように負担すべきかの議論が、未だに議論が煮詰まっていない。
そもそも高齢化社会における費用負担を考慮しての制度改革であったはずである。
高齢者の割合が年々増えており、すでに20%を超えていて、さらに増える事は必須である。
一方、国家財政は、ますます危機状態となり累積赤字は、800兆円に近いそうだ。
これまで 公費5割、現役世代4割の負担で賄ってきた結果、健保組合は大半が赤字を続けて、危機的状況となっている。
過度に高齢者医療費の負担を強いられた結果、解散に追い込まれる組合が相次いでいる。
現役世代の負担ももはや限界である。
もはや現状の社会保障制度が、崩壊しつつあるのではないだろうか?
このような現状の中で、財源論議はほとんど為されていない。
消費税の引き上げは、避けられないと思うが、政府も国民も、負担増の必要性についてマジメな議論すらされていない。
野党も、選挙を意識して、もとに戻せとか、現行制度を廃止しろとか、財源論議を避けて、無責任発言ばかり。
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