大倉山駅から大倉山へ向かう登り口には、アテネ市との姉妹都市記念の「不滅への飛翔」と名付けられた大きな鳥の羽のような石像が立ち、記念館への道標となっています。
大倉山へ向かう急坂の記念館坂を上ると、大倉山記念館を囲むように多くの樹木が茂る大倉山公園の広場があり憩いのスポットとなっています。
大倉山記念館は、ギリシャ神殿を思わせる西洋風の外観と格式ある記念館の内部の装飾など素晴らしいデザインは、プレ・ヘレニック様式と言われ、長野宇平治氏のデザインでした。
中央の塔屋には、柱の下が細くなっている裾ぼそりの柱が見られ、神殿のようなデザインが見られます。
白壁の西館の出口と螺旋階段の画になる外観も見逃せないデザインです。
本館正面の破風に見られる八稜鏡と鳳凰の彫刻です。
エントランスの石壁にもロゼットの彫刻が並んでいます。
正面のエントランスには、ホールへ通じる大きな石階段にも円盤列の素晴らしい彫刻が飾られています。
エントランスホールの回廊から見上げると塔屋の吹き抜けには、テラコッタ製の彫刻が見られ、ステンドグラスを通じて差し込む秋の日を受けて黄金色に輝く見事な光景です。
窓の下には、16体の鷲と獅子の彫刻が取り囲んでいます。
本館の中の会議室などのドアには、現代では見られないロゼットや山形とらせん模様、円盤列、網代模様のタイルなど見どころ一杯の建築美のギャラリーとなっています。
1階中央階段裏には、「留魂礎碑」があり、90年前に行われた鎮礎式において地下に埋設された「留魂碑」の記念碑となっています。
記念館から大倉山の奥の梅園へ向かうと、既に梅の花は散っていましたが、丘の斜面の梅林には、色々な種類の古い梅の木が約200本並んで歌に詠まれているような光景が拡がっています。
梅園の丘の上には、梅の花に代わって馬酔木の花が満開となって、毒々しい姿❓でしょうか(笑)
近くには、ミツマタの花も満開で香りを発しています。
梅園の丘の上からは、武蔵小杉方面のパノラマ風景も望めます。
大倉山の歴史が刻まれたレトロな雰囲気を感じながらの散策でした。