朝7時10分。まだ夢の中をさまよう寝室に電話の呼び出し音。
はて誰ぞ?「モシモシ、いいものが見つかったから見においで」近くの知人から。
何はともあれカメラをひっさげクルマを走らせる。
彼がいつもウオーキングしている山道に入っていく。
「ホラ、あそこ」と指さす先に、なんやら妖しげな小さいキノコがひとかたまり。
「見たことないじゃろ、あれが『 銀竜草(ギンリョウソウ)』またの名をユウレイ茸という」と教えられた。
その名のとおり、 銀のように渋みのあるほの白さ。蝋細工のようなやわらかな光沢を帯びている。
一本一本が真っ直ぐ頭をもたげている。
高さは10㎝そこそこ、茎は小指大。小さいながら、色といい形といい、竜の如き気高さを秘めている。
新緑から深緑に変わろうとする勢い余る木々の根元で、枯れ葉の間からしたたかに顔を出す銀竜草。
華やかな太陽を浴びるわけでもなく、人が入ってくればたちまち踏みつぶされそうな地面に這いつくばってはいるものの、なかなかどうして、毅然とした存在感をもっている。
年がら年中生えるわけではない。4月中頃からおよそ1ヶ月間、極めて限定された場所に生えるという。
まるで、薮の中のいぶし銀のような存在。
何故かしら心惹かれる気品を帯びている。銀竜草に似た生き方も悪くなさそう。
( 写真: 地面に顔をくっつけるようにして撮った、銀竜草 )
はて誰ぞ?「モシモシ、いいものが見つかったから見においで」近くの知人から。
何はともあれカメラをひっさげクルマを走らせる。
彼がいつもウオーキングしている山道に入っていく。
「ホラ、あそこ」と指さす先に、なんやら妖しげな小さいキノコがひとかたまり。
「見たことないじゃろ、あれが『 銀竜草(ギンリョウソウ)』またの名をユウレイ茸という」と教えられた。
その名のとおり、 銀のように渋みのあるほの白さ。蝋細工のようなやわらかな光沢を帯びている。
一本一本が真っ直ぐ頭をもたげている。
高さは10㎝そこそこ、茎は小指大。小さいながら、色といい形といい、竜の如き気高さを秘めている。
新緑から深緑に変わろうとする勢い余る木々の根元で、枯れ葉の間からしたたかに顔を出す銀竜草。
華やかな太陽を浴びるわけでもなく、人が入ってくればたちまち踏みつぶされそうな地面に這いつくばってはいるものの、なかなかどうして、毅然とした存在感をもっている。
年がら年中生えるわけではない。4月中頃からおよそ1ヶ月間、極めて限定された場所に生えるという。
まるで、薮の中のいぶし銀のような存在。
何故かしら心惹かれる気品を帯びている。銀竜草に似た生き方も悪くなさそう。
( 写真: 地面に顔をくっつけるようにして撮った、銀竜草 )