午前8時、降りしきる雪の中の開会式。
久しぶり、というか何十年振りだろう。本格的なスキー場に立ってみた。
但し、自分でスキーを履いてゲレンデを滑降するなどというかっこいいものではない。
5年生と3年生の孫兄弟が、大回転競技にエントリーしていた。その応援団である。
この日もそれぞれ異なるクラスで、二人が雄姿を見せてくれた。
カー君の雄姿 如何にもアスリート、兄ちゃん
受け付け開始7時30分。開会式8時。ということは、岩国から島根県飯石郡飯南町の「琴引フォレストパーク」に行くには、早朝4時起床、4時30分出発がギリギリ。
選手の二人は途中クルマの中で眠りはするものの、完全な睡眠不足で競技に臨むハンディはある。応援団長としては気の毒だな~、と思いながら膝を枕に貸して出来るだけ深く眠らせてやる。
大寒波襲来の昨日、広島県を抜けるころから大雪になった。
スキー場に着いてからもひどくなる一方。「こんなんで競技が出来るんじゃろうか・・・」心配する。そこが素人。関係者も選手も慣れたもので、時間には開会式が始まる。
腕に覚えあり、のつわもの達が、思い思いの派手なウエアーを身にまとい、ヘルメットとゴーグルで完全武装。降りしきる雪など気にする様子もない。
やがて練習が始まる。そして本番のアナウンス。新雪に埋もれながら、カメラアングルを求めて右往左往。ヨシッここに決めた。幸い雪も止んだ。さてカメラを。
望遠レンズをセット・・・と思ったらまたまた視界を遮るほどのサラサラのパウダー雪が遠慮なし。たちまちカメラに白く積もる勢い。こりゃぁいけん!!
なんぼなんでも、高級カメラは使えない。わざわざ買った一脚も全く用をなさない。スペアーに持って行った小型デジカメを駆使するしかない。まるで隠しカメラのように、上着の下からチョコっと取り出してパチリ。直ちにふところへ。それでもカメラが濡れるほどの雪。
そんな状況でも、精一杯の声援を贈った。だが成績発表は控えることにしよう。といっても賞状に届かなかっただけで、恥ずかしい成績ではないことも付け加えよう。
誰が一番喜んだか。言わずと知れた三男坊。新雪に足跡を付ける快感に酔って、遊ぶは遊ぶは、ほっぺを真っ赤にして、誰よりも嬉々として勝手に遊ぶ。
ソリ遊び用のゲレンデでは、一人で勝手に滑らせろ、手を離せ・・・という。
言う通りにしたら、味をおぼえて何度繰り返されたやら。
雪ダルマにまでなって誰の応援に行ったのやら。何のことはない3歳を前にした悠雅君のお守りに行ったようなものだ。それもまたよし。楽しい一日となった。
青春を思い出すとともに、疲れも思い出した。帰ってひと風呂浴びたら、前後不覚に寝入ったようだ。