今にも降り出しそうな鉛色の空模様が一日中続いた。
雨の心配などモノともせず、というか雨大歓迎を念じつつ、今日は山奥にどっしり構えるダム湖を訪ねてみた。この夏の水不足の程度は如何ばかりかこの目で確かめておきたくてハンドルを握った。
生い茂る木々が道路の左右からはみ出す山道は緑のトンネルを作る。その下を、少し窓を開ければエアコンも節約できるという、延々と伸びる鬱蒼とした緑の道を駆け抜ける。
広島・山口の県境を流れる小瀬川の上流。市内では最大級の弥栄(やさか)ダム
市内3番目のスケール、生見川(いくみがわ)ダム 錦川にそそぎ錦帯橋に至る
岩国市と周南市の大切な水がめ、県内有数の規模を誇る菅野ダム
最後となった4つ目の中山川ダム(かつて、国体のカヌー会場となった)
どこまでも緑が続く。空気はこの上なく美味しい。行く先々で大きな大きな深呼吸をしながら、総延長140km、約5時間を費やして、4つのダムをしっかりこの目で確かめてきた。
いずれのダムも今日現在の貯水量は、満水時に比べると30%程度かそれ以下。壁面に目をやると、水面は満水時から5mくらい下になってしまっている。
まさに、暑さの熱中症対策、人の動きにによるコロナ感染対策。加えて電力不足による節電要請ときたら、まるで三重苦に押しつぶされそうな夏となる。実際にこの時期に大雨でも降らない限り、節水は目の前に迫っている。こんな県内を代表する規模のダムが軒並み渇水状態であるのは驚くばかりである。だからといって、あさがおに水をやらなくて枯らしてしまうか。成長著しいスイカやトマトの夏野菜に水やりを止めて枯らしてしまうか。そんなことも出来ない。どうすりゃいいのよお天道サマ。
兎に角雨を降らせて水がめに流し込んで欲しい。土砂災害や河川の氾濫など起こさないよう、時間を掛けてゆっくり少しずつ、いっぱい降らせておくれ。市民こぞって雨乞い祭りでも企画してみたくなる。