こんな皿が何枚も並びます。
稲荷寿司騒動「その1」
ある年のゴールデンウイークの事。我が家に妻方の兄弟子供たちが訪れ、
久し振りに賑やかに交流を楽しんでいた。
義兄の妻は沖縄出身、義弟の妻は青森出身、義姉の夫は北海道出身とバラエティーに富んでいる。
男性諸氏を引き連れて裏山に独活採りと洒落込んだ。
裏山の斜面、独活が取れる場所はカモシカと私の足跡しかないと言う難所でもある。
(いや、その頃はまだカモシカの姿は見えなかったかな)
斜面をよじ登る私の姿を見た北海道の義兄は、「とても人間業では無い」なんて言う。
調子に乗って雑木をロープ代わりにし、反動を使って沢の反対側に飛び移って見せたりすると、
度肝を抜かれた様子を見せていた。
そして、何とか着いてくるのだが、草付きの全く木の生えていない、
足元の覚束ない場所にはどうしても足を踏み入れる勇気が出なそう。
そのうちに、斜面の左側の方向へと移動し、とうとう尾根にたどり着き、そのまま上の山、
平らな部分にまで登り切ってしまった。
(続く)