夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

坂口安吾著「明治開化 安吾捕物帖」角川文庫

2008-08-13 21:18:31 | 本と雑誌

坂口安吾著「明治開化 安吾捕物帖」角川文庫
坂口安吾著「明治開化 安吾捕物帖」角川文庫
坂口安吾著「明治開化 安吾捕物帖」角川文庫
坂口安吾著「明治開化 安吾捕物帖」角川文庫
勝海舟の家を謎を抱えて相談に訪れるは かつて彼より剣術の手解き受けた泉山虎之介
そうして謎を本当に解き明かすのは洋行帰りの美男の名探偵・結城新十郎

「舞踏会殺人事件」舞踏会の最中 人々の目前で商人が殺された
怪しいのは―

「密室大犯罪」土蔵の中で殺されていた男
誰が彼女を殺したか
番頭 ・ 妻 ・甥・・・・・

「ああ無情」人力車引きの男が欲を出したことから 死体が見つかる 殺された女 殺された男
彼らを巡る 複雑怪奇な人間関係

「万引一家」咲子の夫の母と姉には 万引きと言う趣味があるらしかった
ばかりか呪われた家系でもあるらしい

しかしその話には哀しい事情があったのだ

「血を見る真珠」 真珠が行方不明となり 船長は殺された
色と欲
狂った男達―

「石の下」 碁の勝負の途中で死んでしまった男
その指が示したものは―

「時計館の秘密」 箸にも棒にもかかりはしない
強欲な母娘とその情人は ひたすら図々しく―

「覆面屋敷」 一人二役

謎めいた相続人の焼死
その真相


料理も暑さを避けながら

2008-08-13 18:00:10 | 子供のこと身辺雑記

料理も暑さを避けながら
料理も暑さを避けながら
冷やし素麺と南瓜のポタージュ

ただいま茄子をレンジのグリル機能で焼いています

グリルボタン押して時間を21分にセット スタートボタンを押すだけ

焼き上がれば皮をむくだけです

南瓜のポタージュはミキサ―さえあれば簡単にできるし

文明の利器 好きです

昨日 一応 娘に明日は南瓜のポタージュを作ろうかと思っているんだけど―と言って
聞いてるふうにも見えなかったのに
先程 部屋から降りてきて「南瓜のポタージュある?」

予定はしても 本当に作るかどうかは アテにならない私

作っておいて良かったです

聞いてないように見えても 覚えていたんですね


お盆の朝は

2008-08-13 12:41:26 | 子供のこと身辺雑記
お盆の朝は お盆の朝は お盆の朝は お盆の朝は 大騒ぎして盆提灯を組み立て お供え机出して・・・ が しかし神戸の叔父が その準備をする前に朝一番にお参りに山のようなお供え持って来てくれました ^^; うう お盆なのに何もしてない―って思われたわ きっと 来年からは父が邪魔だと言っても12日には きちんとしておこう お盆の間は精進料理 せめて生臭モノは避けた献立をと思案しつつ シシトウ焼いてタレかけたの お麸の味噌汁 卵焼き 夜は素麺 カボチャのポタージュ 合わない組み合わせです 明日はどうしやしょう? 野菜の天麩羅にしようかっな

「夜の火事」

2008-08-13 01:56:19 | 自作の小説

眠っているとサイレンの音がする

気になり 窓を開け聞こえる方角を確認する

このところ やたらと火事が多かった

眠ったまま火事で死んだ人間もいるそうだ

煙で死ぬと言っても 焼けて死ぬのは苦しいだろう 痛いだろう

どうしてこんなに火事が多いのか

思いがけず帰りが遅くなってしまった夜 僕は急いでいた

コンビニから先の道は随分と暗くなるのだ

ちょっと薄気味悪い

なのに今夜は明るい 炎?火事だった・・・・

そうして僕は見てしまった

炎が飛んでいる

まるで虫のように?

何なんだ いったい・・・・

「見てしまいましたね それは炎虫(ほのおむし)と言うのです」

何かが立っていた ぼんやりしたゆらめく影のような

「見たからには・・・・・」

その言葉の終わらないうちに

炎虫が襲い掛かってきた

熱い・・・熱い・・・・痛い・・・・苦しい・・・・・

「今年は 炎虫が大量発生しまいましてね 燃やしても燃やしても 燃やしきれないのです」

困ったような言葉は続いていた


「風呂鏡」

2008-08-13 01:20:23 | 自作の小説

浴室の天井はごくごく淡いレモンイエロ―
壁のタイルはそれよりやや濃いレモン色

床のタイルは壁のタイルを更に濃くした色だった

コーナーには鏡つきの収納棚があり 浴槽からだと 壁のタイルが映って見える

何事もなければ

大体 浴室の鏡は余り見ることがない

出た所の脱衣室に洗面台の大きな鏡があるのだから

ばしゃばしゃと顔を洗って シャワーかけて少し体を冷やしてから上がる


その夜 浴槽に浸かっていて 何かが注意をひいたのだ

鏡の中に動く点があった

見ていると その点は じわじわ大きくなってくる

女が湯に浸かっているのだった

樽の・・・木の風呂である

寿司桶の深いもののような形の
あれは桶風呂というものだったか

絵か写真でしか 見られなくなってきた風呂桶にいる女の髪は崩したような日本髪

向こうむきなので 後ろ姿しか見えぬ

―惜しい
と思ううちに鏡の中から女の姿はかき消えた

―夢でも見ていたのか 俺は―

その後 幾ら待っても女は姿を見せず 些か残念に思いながら風呂を上がった

家族の誰も不思議を言い立てないことを見れば 彼が夢でも見たのか

急な転勤で会社が借りて用意してくれた半ば社宅のような家

ばたばた家移りしてきて 慌ただしく取り敢えず荷物片付け 最初の夜

子供の世話とで疲れていた妻は 先に休ませた

寝室と続きの和室で 子供達に添い寝したまま 布団も被らずに眠っている

学生時代からの付き合いで 就職して半年で結婚

翌年 娘が生まれ 二年おいて息子が生まれた
幼稚園と保育園
来年の春には娘が小学生になる

前の保育園から紹介された保育園への転入の手続き

―大変だったろう― おかしな姿勢で疲れが残っては可哀相なので 抱き上げてベッドに運ぶ

それでも起きないほど深く眠っているのだった

布団をかけ エアコンの設定を少し変えて眠る

夢を見ていた

女が言う 「お待ちしていたんで ございますよ

やっと お帰りに 」

さあて夢の内容はどんなものだったか 起きれば忘れてしまっていた

翌日は会社へ挨拶に行き 住む家の世話など担当してくれた人へも礼に行く

妻から頼まれた品や道具を買って帰り

そんな事などしていると じき一日終わった

「ご飯食べに行こうか?
帰りに食料品買い込もう

拓也 荷物持てるか 」
「うん ボク力持ちだもん」

「お父さん あたしも 美結(みゆ)も 力持ちだよ ティッシュもトイレットペーパーも二つずつ持てるの」

「お父さんも力持ちだから 今日は好きなだけ買っちゃおうか」

「いいぞ まずは腹拵えからだ」

俺たちは幸せな家族だったと思う

家の近所で出前もしてくれる食堂を見つけた

昔ながらの大衆食堂 

越してきたんだーと言うと 店の主人は 引越し祝いだと子供達にプリンをオマケにつけてくれた

主人の奥さんらしい人は 遅くまで開いてる薬屋や往診もしてくれる病院の名前など 近所のあれこれを教えてくれる

親切な夫婦だった

教えられたスーパーに買い物へ行き 野菜やアイス 子供達のおやつ 冷凍食品 ずしりと重たい調味料類も買う

そして風呂 妻が子供達の着替えを用意し 俺が子供達を風呂に入れる

今日は・・・鏡の女は出てこないようだった

後から風呂に入った妻も何も言わない

あれは 昨夜のあれは・・・俺の気の迷いだったに違いない

「いいえ いいえ お待ちしていたのですもの」

眠ると夢の中に誰かがいる・・・・

しかし夢のこと 思い出せない

仕事で遅くなった夜は 妻はもう子供達を風呂に入れ 自分も入ってしまっている

一人では大変だろうに器用なものだ 感心する

レンジで温めればいいだけにした皿がラップに包まれテーブルの上にある

「その おにぎりはね 美結が作ったの」

「トマトを洗ったのはボク」

「有難う 美味しいよ」

二人は満足して歯磨きに行く 磨き終わると 両手で歯を指差し「ぴっかぴか」と見せる

「お父さん おやすみなさい」「おやすみなさい」

「ああ おやすみ」

妻に連れられ子供達は眠りに行く 

子供達を寝かせて戻ってきた妻に「先に眠っているといい 風呂に入ってくるよ」

食器を片付けながら言う

「有難う もうくったくたです おやすみなさい」

笑顔の妻に 軽く手を振る

乱れ籠の中に妻が着替えを用意してくれていた

風呂 気になるのは あの鏡

見ないようにして体を洗いシャワーで上がる・・・・上がろうとした

足を掴まれた 鏡の中から白い手が出ている

よろめき・・・引き込まれる

見上げた女の顔は半分無かった

「あたしは ここで殺されたのでございます」

顔半分でにたりと笑う

「ずうっと待っておりました 長いこと ここは暗いだけでしたが・・・・細く光がさしてきて 見れば・・・・広がり そこに貴方がおりました」

女の着ている白い着物は経帷子か

「覚えておいでではないですか 貴方は あたしを殺したのでございます

こう くっと首を絞め・・・・・苦しゅうございましたよ

それでも 会いたかったのです

怨んでおりますとも いえ殺されたことでは ございません

どうして忘れてしまえたのでしょう

覚えていてほしかったのです

こうして捕まえたからには もう離しは致しません

ずうっと一緒にいていただきます」

女が嬉しげに笑う

僅かに見えていた・・・・浴室は・・・・見えなくなり 世界は閉ざされた

ただ 暗い

その世界に女の笑い声が響く

「これで貴方は未来永劫 あたしのもの」

妻は子供達はどうなるんだ?!

しかし もうどうしようもない

前世の俺の罪の報いだと・・・女が言うのだから・・・・・