「善徳女王」公式ガイドブック 上巻 | |
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前回の記事は、こちらから。
「ミシルが手に入れたのと同じ方法で、私は新羅の王になります。」
この言葉に、ユシンとアルチョンは一瞬茫然としました。ピダムは、ふっと笑い、楽しげな表情を浮かべました。
ミシルの力は、ミシルを信じる民から生まれる・・・とトンマン。
民に天意とも言えるような力を見せつけ、それによって自分を信じさせてきたミシル。それと同じ方法を取ろうと言うのです。
つまり、ウォルチョン大師を拉致し、まずはミシルの力を削ごうと言うのですね。神官のソリが死んだ今では、ウォルチョン大師しかいません。
王になろうと決めた時、トンマンは、ユシンへの想いを捨てることにしました。そして、ユシンに自分の道を進むよう言いました。
自分は覇道を進む・・・とトンマンは言いました。チョンミョンに人としての道を歩くよう言われたけど、それは出来ない・・・とね。
ユシンと一緒だと、一緒に逃げようと決心した時の想いを思い出してしまうのですね。
ユシンは実家に戻りました。
ところがその頃、トンマン達の先を越した一団がいました。伽耶国の残党とも言える復耶会です。
この復耶会の長はウォルヤ。大伽耶の血筋です。そして彼の腹心がソルチ。このソルチ、以前、チョンミョンとトンマンが初めて会った時、共に捕われてしまった一味の長だった人です。どっかで見たよな・・・と思ったら、やっぱり、あの時のアジョッシでした。
この復耶会は、ユシンの一族にも恨みを抱いています。ユシンの一族は、伽耶の民を救うためにその長となっていたはずなのに、以前、ミシルたちの企みで伽耶の民たちを地方の貧しい移動させられるのを止めることが出来なかったからですね。
だから、ユシンと父のソヒョンを狙ってます。
ウォルチョンも、元は伽耶の民だったようです。でも、彼の場合は、伽耶の王族に父親を殺されたとかで、反対に伽耶国に対して恨みを持ってるようですが・・・。
実家に戻ったユシンは、父からトンマンを王女としては公に認められないと言われました。
何せ、双子と言う事を表に出してはマズイからです。どうする事も出来ない・・・とソヒョンは言いました。水は高き所には流れず、木では岩をくだけず、日が西から上る事も無いのと同じ様に・・・。
ユシンは、悶々とする心を抱いて、例の場所に行きました。木刀で岩を叩いてたあの場所です。
で、木刀を折りつつも、何度も何度も岩に向かって振り下ろしたモノの、岩は割れません。で、諦めて行こうとしたその時、岩が割れた
その瞬間、ユシンは、自分の生きる道を決めました。
両親に、自分を信じて全て任せてほしいと頼み込み、復耶会のアジトに乗り込みました。
そこで、ユシンは、父から預かって来た所領の証明書のような文書を差し出し、交渉。
その土地と引き換えに、復耶会の忠誠を買う・・・と。つまり、同盟ですな。
大伽耶と金官伽耶は、昔同盟を結ぼうとしたようですが、成しえなかったみたいで。それを今、結ぼうと言うのです。
ウォルヤは、流石に驚きました。思っても見なかった展開ですからね。でも、ユシンが命がけで何かをやろうとしていると言う事だけは分かったようです。
同盟が成立しました。
その頃、ミシル達は、ウォルチョン大師の行方を追っていました。
大師が復耶会に拉致された事は分かっていました。だから、伽耶民の住む村で住民を次々と殺し、復耶会のアジトの場所を吐かせようとしていました。
で、老婆が、子どもの命が危ない…となった時、ある村の名前を言ったのです。命には替えられない・・・と。
おそらくミシル達はそう出るだろうとピダムが予想してましてね。思った通りの展開になりました。
そして、ピダムは、その老婆の言葉も嘘だと見抜きました。
ポジョン達がその場を去った後、動き出した村人を捕まえて、真実を聞きだそうとしたんです。それでも村人は口を割りませんでしたが、懐に持っていた暗号を、ピダムが解読。ってか、ムンノと使っていた暗号と同じだったらしいです。
ムンノも伽耶出身だとか。
で、復耶会のアジトに潜入。
ところが、それは復耶会の監視人にはお見通し。
すぐ、囲まれてしまうんですよ。まぁねぇ、あんなにアジトの真ん中を行ったら、ばれますわな、絶対に
アルチョン、ピダム、トンマンの3人が、危うし
…となった時に現れたのが、ユシンですよ。
そして、ユシンが言いました。
「この方が、私の目的そのものだ。私が選んだ私の王だ。」
おおーっ
皆がトンマンの周りで跪きました。