前回の記事は、こちらから。
ジヒョン父は、努めて冷静に話をしました、謝るソヨンに対して・・・。
言い分はもっともな事だと思いました。たいていの親は、そう言うだろうと思います。子どもには幸せになってほしいし、絶対に苦しむのが分かってる事を、あっさりと許す事も出来ないかと。
許さなかった理由を話し、でも、今更何を言っても遅いんだったら、ジヒョン達を苦しめるつもりは無い・・・と。
妊娠についても、医者として適切なコメントをしましたね。ジヒョンがソヨンを庇うように話しても、ソヨンもきちんとありのままの自分の状態を話しましたからね。
「少しでも長く持ちこたえるつもりです。」
そう、ソヨンは言いました。
「与えられた時間を大切にしなさい。努力を怠るな。あらん限りの力を出して自分を守るんだ。諦めるな。」
ジヒョン父は言いました。そして、
「笑顔が似合いそうだけど、笑えないのか?笑って見せてくれ。」
とも・・・。泣けましたね、この台詞には
ジヒョンの家族にもこれで許して貰い、家族全員がソヨンのサポートにまわることになりました。
これは本当に稀有な事です。
通常は、伯母さんが毎日家に来て、ソヨンの世話をし、ジヒョンも出社を減らし、家で仕事をするようになりました。
ソヨンは薬を止めた為に、症状が進み始めたようです。
精神的にも波があって、凶暴になったり、苛立ったり、冷静になったり…の繰り返しです。
ソヨンの誕生日。
同僚が訪ねて来てくれたら、いきなり一人の人を責めたてたりしてしまいました。
でも、その後、伯母の家族と一緒に食事会をしたときは、‘イ・ソヨン’でした。
「多分、今日が私の最後の誕生日だと思う。」
だから、皆の顔と名前を覚えている間に話しておきたい・・・と、皆に対する感謝の気持ちを話し始めました。
じつは、その時、ソヨンは陣痛が始まっていたのです。我慢してだったのか、はたまたイマイチ理解できていなかったのか、とにかく、ソヨンはずっと痛みに耐えていたのです。
ソヨンは、帝王切開で女の子を出産しました。
あれほど産みたいと言っていたのに、ソヨンはあまり子どもに関心を示しません。
伯母さんと、ジヒョンの母と叔母が交互に手伝ってくれています。時々、子どもをジヒョンの家で預かる事もあります。
そんな時、ソヨンがヒャンギに会いたいと言い出しました。
ヒャンギもずっとソヨンに会いたい思っていました。そして、ヒャンギが家にやって来ました。
ソヨンは、とても穏やかな表情でヒャンギに会いました。
話す事は多くはなく、黙ってお茶を飲んだ二人。ふいに、ソヨンが辺りを見回し、誰もいない事を確認したうえで、ヒャンギに話し始めました。
「私はあまり長くない。もし、あなたが彼への気持ちを持ち続けていたら、その時は、彼の傍にいてあげてほしい。」
でも、その直後、急な頭痛に見舞われたソヨン。発作を起こしたように泣き始めたソヨン。
「ごめんなさい。何もかも私が悪かったの。」
帰る時、ヒャンギが“胸が痛いわ”と言いました。これ、“ジヒョンが気の毒で”という意味かと思ったら、違いました。
ヒャンギは、ソヨンの事を思うと・・・という意味で言ったのですね。やっぱり、ヒャンギは本当に優しい人です。
その後、ソヨンはどんどん‘イ・ソヨン’では無くなって行きます。
ふいに居なくなって、家族全員で街を探しまわったりすることも多くなったようで。一時も目を離す事が出来ない状態に。
自分の顔も、伯母さんの顔も分からなくなりつつあります。
ある時なんぞ、娘の髪を切ってあげたいと、ハサミを振り上げてまして。それを見つけたムングォンと伯母さんが大慌てでジヒョンを呼ぶなんてことも。本人は、決して傷つけるつもりじゃなかったんだろうけど、周囲の皆としては、凍りつくようなシーンでしたね。
その事があってから、娘のイェウンは、ジヒョンの実家で預かって貰う事になりました。
傍にいる家族は辛いですな・・・
イ・ソヨンでいる時間がどんどん少なくなって行きました。
ジヒョンは、それでも温かく接しています。
伯母さんたちもそうです。
本当に理想的な介護で、ソヨンは幸せモノです。こんな状態で居られる人はまず居ないんじゃないかと思いました。
それと共に、かなりの罪悪感が私に生まれるのも事実です。
ある日、伯母さんがソヨンにそろそろおむつをした方が・・・とジヒョンに言いました。
ジヒョンはソヨンの機嫌のよい時を見て、その話をしますが、ソヨンは激しく拒否。
でもね、夜中に傍にソヨンが居ないのに気がついたジヒョンが慌ててリビングに行ってみると、一人でおむつをしようと悪戦苦闘してるソヨンが・・・。
泣けますわな、その姿は
そのあと、ソヨンがどうなったかは分かりませんが、本人の言葉通り、あまり長くはもたなかったようです。
重い作品でした。
朝から見てると、私自身も気分が重くなったし、娘が、
「朝から見るドラマじゃないね。」
と、言いましたよ 確かに
患者を傍で見たことの無い人にとっては、悲惨な病気だ・・・と泣けるだけかもしれませんが、私はそうじゃなかったです。
もう、身につまされる・・・というか。
あの頃の、暗い時間が甦った気がして、たまらない気持になりました。
スエちゃんと、キム・レウォンssiの迫真の演技は、流石だと思いました。キム・レウォンssiの除隊後の初主演作品だとか。相手役にスエちゃんを選んだ理由に、レウォンssiの希望もあったと聞きました。
とにかく、完観です。
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