襤褸。
この字を何と読むか?
読める人は、その漢字力には、高いものがある。
正解は、水前寺清子さんが歌った「いっぽんどっこの唄」の歌詞に出てくる。
ボロは着てても心は錦
どんな花よりきれいだぜ
…と歌っていましたね。(なつかしい!)
正解は、「ボロ」。
大阪で生まれた女やさかい
東京へはようついていかん
…「大阪で生まれた女」。
それを歌った人は、BORO。
(単なるダジャレです。すみません)
さて、「ボロ」の名がついた野草がある。
漢字で書くと、
「野襤褸菊」。
その読みは、ノボロギク。
「ボロ」とはかわいそうなのだが、きっと綿毛がついている姿が、ボロ切れのかたまりに見えたからの命名に違いない。
勤務先の建物の外、3か所で、この野草が咲いているのを見かけた。
花は、たんぽぽのような舌状花ではなく、筒のような形の筒状花だけの集まりだという。
春から秋の遅くまで咲いているのをよく見かける。
派手な美しさは、ない。
しかし、見かけた3か所のノボロギクは、どれもコンクリートのすき間に生えたものだ。
たくましい。
いっぽんどっこの唄が、もう一度よみがえる。
ボロは着てても心は錦
どんな花よりきれいだぜ
ボロという名はついているが、どんな花にも負けない根性はしているのだぜ。
…そういう主張を花から感じ取った。
ノボロギク。
細く、しなやかであるが、したたかさも兼ね備えた草花である。