ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

小菊とサツマイモで…

2024-11-14 19:57:37 | 生き方

おやまあ、こんなところに菊がきれいに咲いている。

まるで昨日書いたものの続きのようだけれど、びっくりだった。

そのきれいに咲いていた場所とは、この写真で分かるかな?

石灯籠があるということは、菊が咲いていた場所のここは、墓なのである。

 

季節外れ(?)のようだが、墓参りに来たのであった。

墓に供える花として、わが家の庭にたくさん咲いているいろいろな菊の花を持ってきた。

そして、墓に来てみると、ここにも菊の花がきれいに咲いていた、ということであった。

 

これが誰の墓参りかというと、この時期何度もここに載せてきたから、分かる人は分かる。

わが父の命日が近いのだ。

その命日には早いのだが、天気がいいのと、命日は都合が悪いことから、今日墓参りとなったのである。

命日あるいはその前後には、毎年のように墓参りに訪れてきた。

その命日から、なんと40年もたってしまった。

 

今日、墓にお供えしたのは、花や線香だけではない。

以前は、酒飲みだった父の墓前に酒を供えていた。

「ふなぐち菊水一番搾り」が定番だったが、それもいつしかやらなくなっていた。

 

今日、妻が準備してくれたのは、酒ではなくレンチンして温めてきた「サツマイモ」。

父が亡くなった日のことと関係があるのだ。

家に帰ってきた父は、母に「(サツマ)イモ、あるか?」と聞いた。

実は、ふかしたサツマイモが残っていたのだが、母は、夕飯前だし面倒くさかったので、「ないよ。」と答えたのだそうだ。

それよりも、せっかく手間かけて作ったロールキャベツを食べてほしかったらしい。

イモをあきらめた父は、何も食べずに、いつもの習慣である夕食前の風呂に入ることにした。

そして、浴場で倒れ、そのまま帰らぬ人になった。

母は、父の死後、「あのとき、イモを食べさせなかったのが心残りでしようがない。」と、よく口にして自分を責めていたのだそうだ。

そんなことで、今日は、1本のサツマイモを、墓前用と墓参りに行った3人の4つに分け、私たちも、墓前で少しいただいた。

 

それにしても、40年か。

父が亡くなったときの年齢を、もう10歳以上も上回ってしまった。

だからこそ思うようになったなあ。

いつ自分も「Xデー」を迎えるか分からないぞ、…とね。

 

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