ちから自慢

　この石は力石と言います。江戸時代、村々の力自慢の男どもはあっちの祭り、こっちの村祭りと境内で行われるコンテストに登場、この大中小の石を持ちあげてパワーを競い合ったらしい。地域の甲子園みたいな感じです。
ふんどし姿が発する気合や取り囲む村人の歓声が聞こえるようです。レジャーが少なかった純朴な時代ですね。今ならカラオケコンテストでしょうか。

三崎港の秋

　神奈川県三浦半島の先端にある三崎港は「まぐろ」の看板がやけに目に付きます。向こうは有名な城ヶ島で、大橋と渡し舟で結ばれています。北原白秋の大きな歌碑があります。海の色と空の色は秋の装いとなりました。いよいよ夏休みも終わり学校も始まります。さらば八月。

グレース・ケリー

　オクラの花はつつましい佳人を思わせる。連想したのは憂いも滲ませるグレ－ス・ケリー。若い方は知らないアメリカの女優さんでした。オクラは英語だそうですよ。

　♪葉の蔭のグレース・ケリーオクラ咲く　　　駿

おさななじみの初盆でした。バレーボールで活躍、地域のママさんバレーの指導で教育貢献者として表彰もうけていたのに。奥様へ句を送りました。悲しい。

　♪排球の短パンで来よ君の盆　　　駿

汚名だぁ

　私は「へくそかずら」、漢字では「屁屎葛」と汚名を着せられて困っております。こんなに可愛いのにどうしてですか。なんせ万葉集の時代からですよ。いいかげんにして欲しいな。
　生きとしいけるものは、皆が宇宙の大生命、エネルギーが生み出した点に置いて平等、且つ世界にひとつだけの命。私もあなたも貴重、替われる人はいない。だから、差別心、排他心は最悪の心です。ましてや、信仰をもって排他心をあらわな集団は邪悪、醜悪だ。

戦没者慰霊堂

　熱闘甲子園、お盆や夏休み、海水浴や花火大会の八月も終ろうとしています。炎天の勤務を、低賃金で強いられてクタクタの方も多いでしょう。健康だけは自己防衛して下さい。
　神奈川県戦没者慰霊堂にお参りをして来ました。国内での爆撃等での非戦闘員犠牲者を含めて５万８千余のお名前が刻まれているそうです。蝉時雨のお堂には一人でした。肉眼には見えないからこそ感謝をささげる姿勢が必要と思います。

　♪蝉の声おんおん積もる慰霊堂　　　駿

赤ちゃんの増加

　「地蔵盆」は子供の健やかな成長を祈る、主として関西地方の行事です。関東では耳なれない行事です。子供には夏休み最後のお祭りとなります。地蔵菩薩は、釈尊ご入滅後の無仏の世に衆生を守護する菩薩です。釈尊の次に成仏が約束されている弥勒菩薩が出現される間を担当されます。
　今年の上半期、赤ちゃんの誕生数が増加に転じたそうです。結婚数も増えて大変おめでたい。家庭、社会、国家での子育て支援も大事だろうが、若者に健全な人生設計が生まれている兆候とよろこばしい。

君を待つ

　『君待つと吾が恋ひ居れば吾が屋戸の簾（スダレ）うごかし秋の風吹く』

今日は処暑（ショショ）で暑さがおさまる時節ですが、残暑はさかりです。万葉集の女流、額田王（ヌカタノオオキミ）は、天武天皇と天智天皇とに愛された才女。
うたの意は、熱愛するあなたを待つ我が家にはもう秋の風が吹いておりますと。
　

戦争と平和

　横浜では国連軍縮会議がはじまりました。むごたらしい戦争、テロや差別など科学は進んでも平和に暮らすことさえ出来ていない地球丸は難破しそうです。２６日には京都において世界宗教者平和会議がはじまります。異宗教を差別し認めない信仰などあろうはずも無いのに、原理主義同士の殺し合いがとまりません。頂上はひとつ（調和・平和）なのに、登山道が違うと殺しあうおろかさ、智慧のなさ。西洋中世の宗教裁判や日本でのキリシタン弾圧、ナチスのユダヤ人撲滅など狂気がまだ生きています。
調和を他に押し付けるのでなく、釈尊のおおらかな寛容、折り合いを自己に求める東洋の思想がどうしても必要な時代です。

子供たち

　「少子化や５ミリが泳ぐ目高の子」　節子
過日の句会で高得点を取った面白い作品です。我が家でも永年、ペットは目高にしております。犬猫のために旅行がままならぬ親戚もいます。
蒸し暑い雨上がり、サッカー少年が早朝練習を開始しています。相当訓練されたチームのようで自主的に規律あるウオームアップです。少年時に規律ある集団生活が出来ると、生活習慣作りにに良いだろうなぁ。
若い夫婦が出産子育てを面倒としない生き方やそれを支える職場環境、特に男の意識改造が必要ではないでしょうか。私も会社オンリーで妻任せを反省、感謝しております。

スイッチ・オン

　遺伝子工学の泰斗、村上和雄筑波大名誉教授の講演の要旨・・・人間の持つ６０兆個の細胞の中に「万巻の書」に相当する遺伝子情報があるが、ほとんど活用されていない。この眠れる遺伝子のスイッチをオンにすると「火事場の馬鹿力」的力が生まれる可能性がある。その為に次の三点の実行を勧めておられます。
①大それた夢を（こころざしは高く）

②支えてくれるサムシンググレイト（自分の命の根源）への感謝

③逆境はチャンスと受け止める
　
「他人と過去は変えられぬが、自分は変えられる」ということでしょうか。

終戦日

　『蜩（ヒグラシ）のこゑの刃物に触れてゐし』　福永耕二

ひぐらしの声の物悲しさや鋭さは、戦没将兵や空襲や艦砲射撃で焼き殺された非戦闘員の声なき叫び声に似ている。鎮魂の心で今日８月１５日を過ごしたい。

　あなたに代はる人のあろうか終戦日　　駿

恋せよ・・・万葉集

♪「今は吾（ア）は死なむよ我背（ワガセ）恋すれば一夜一日も安けくもなし」

女が恋人に訴える情熱的な歌で作者は不詳である。「死んだほうがまし」なんて云われたらどうしますか。いつ夫が来てくれるのか不安で不安で、私は死ぬほどあんたに惚れているのよ。万葉の時代はおおらかで女も情熱的だ。恋せよ現代のおとめ達よ。

鹿児島工業高校の記念すべき一勝

　初出場のふるさと、鹿児島工業高が甲子園一勝をあげました。公立高校としては５０数年ぶりに甲子園に来たそうで、全国のＯＢが青春のころに戻って一喜一憂。私のような全国の鹿児島県人も同じです。ハラハラドキドキの熱戦にすこし血圧があがったでしょう。地元・横浜高は春夏連覇の夢をあっけなく粉砕されてしまいました。
　私はプロ野球の方では、転勤地ごとに変わるいいかげんなファンで、巨人一筋の義兄から後ろ指をさされております。ガンバレ、虚人でなく巨人。

実りの秋来る

　残暑お見舞い申し上げます。ふるさとの期待を集めた若人が炎天に激突を繰返し、汗と涙と喜怒哀楽とを甲子園球場に落としています。しばらくは夏と秋との綱引きが始まります。秋は白い風から来るようです。

『あききぬとめにはさやかに見えねども風のをとにぞおどろかれぬる』　　藤原敏行

『あかあかと日は難面（つれなく）も秋の風』　　　芭蕉

『白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけり』　　　　若山牧水

ながさき忌

　９日、原爆投下の午前１１時０２分、ＴＶの前に夫婦で起立合掌。灼熱で殺された方々の御霊安かれと涙が出ました。長崎高商ＯＢの父は鹿児島で亡くなりましたが、長崎被災の知らせをどう受け止めたのであろう。
浦上天主堂の側溝に吹き飛ばされたままのレンガの塊を観たことがありました。下記参照
http://www.nagasaki-heiwa.org/n2/urakami.html

ガダルカナル島、硫黄島、ビルマ、沖縄、深い海の中等戦没のお遺骨もそのままと聞きます。われわれはこの無名の犠牲者のお蔭さまで飽食の世を生きております。南無妙法蓮華経