四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

江戸は花ざかりだ

2013-03-26 14:01:18 | 生かされて今日

 花ざかりの東京の下町を正岡子規保存会の企画したウオーキングに参加しました。鶯谷駅にある子規庵に三十数人の風流びとが集まり、明治33年頃病身の子規が二人乗り人力車で生涯最後の遠出をした道を亀戸駅まで歩くという企画です。

急速に親交を深めた弟子の伊藤左千夫を黙って訪ねて驚かしたいという子規居士のいたずらの遠出です。ウオーキング参加者は男性の数は劣勢で、元気なかっての文学少女たちが多数を占めます。長い距離にもかかわらず、杖をつかれたり腰もすこし曲がった文学好きの女性が参加され感心します。

天気予報は雨模様の寒さと、横浜から覚悟して来ましたが、幸いに外れて、午後は花日和に恵まれました。かって芝居小屋や寄席が多くあったそうで、街角に柄井川柳の石碑や斎藤茂吉の歌碑がありました。二回目の訪問の引越し魔、葛飾北斎の墓に寄りました。さくら盛りの街は人でも出て、公園はお祭りの気分ですし、隅田川はうねりがありましたが岸辺の花ざかりを楽しむプチ船旅が大人気です。

伊藤左千夫の墓参、はじめての亀戸天神参拝も果たして足が棒のごとしでした。ガイドの奥村さんのマニアックな説明はとても楽しかったです。感謝いたします。

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「よこはま緋桜」の花ざかり

2013-03-21 19:09:12 | 生かされて今日

 植物の名前に「横浜」を冠するのは2つ、そのうちの一つがこの横浜緋桜です。機械や科学、物の文明開化の方が高名で、文化文芸思想はその後塵を拝しているような感がしないでもないヨコハマです。近所にあるこの緋桜はなんだか突然に開花、あっけなく満開となってしまいました。しかしこれまでの一年間にじんわりと開花の準備を重ねてきたのです。せいぜい1週間の花ざかりのために、一年間の風雨に耐えて地味な積み重ねがあるのです。そこに気付いてあげて、見えざる日々の努力を称賛したいものです。我々も将来花が咲く時があることを信じ、あきらめずに精進したいものです。

 ♪ここかしこ桜づたいに君を訪ふ  駿

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高校生の俳句大会

2013-03-17 16:47:38 | 俳句

 春うららの16日、神奈川大学講堂で全国高校生俳句大賞の授賞式と講演会に出向きました。俳句界は残念ながら少子高齢化に押しまくられ、昨今の労働事情の厳しさも災いしてどうしても爺とババだけの句会になり勝ちです。おそらくどこの句会でも青春時代と壮年現役世代の方々の参入が切に望まれるのです。

文芸へ理解ある教師のご努力で第16回目の大会は全国高校の169校から9700通の投句があったそうで、頼もしく感じました。表彰される優秀校や入選した生徒たちを見上げると後生畏るべしで、立派な詩人が湧きだしそうな嬉しさを感じました。ご多忙の金子兜太(朝日俳壇選者)さんや宇多喜代子(読売俳壇選者)さん、大串章(朝日俳壇選者)さんや俳人の黛まどかさん、俳文学者の復本一郎さんがご出席され、あたたかく後輩たちを励まされました。

東京の開成高校や立教高校、大阪の吹田東高校に伍してわが神奈川県から厚木東高校が最優秀校に選ばれました。我があかざ俳句会の飯村寿美子主宰は厚木東高校のOGで、きっと大喜びだと思いました。広島高校、国士舘高校や愛知聖霊高校も表彰されました。

★青田風今日は転校生が来る      平井皆人

★夏めくやプレパラートを日に透かし  網倉朔太郎

★棗舐めて試験の反省したる      大池莉奈

★推敲の跡そのままの涼しさよ     園田 葉

 

 

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春めきぬ

2013-03-16 06:47:35 | 生かされて今日

 そこら中にイノチ、生命が胎動する春が来ました。黄砂も飛ぶほこりっぽい春風ですが近くの公園に大好きな芽柳を愛でに行きました。「芽吹きやなぎ」とか「めはりやなぎ」ともいい春の季語です。ゆらゆらと不安定な風まかせの芽柳は、青春の不安定な春愁いの趣きです。しげしげ見上げていると、楽しいですよ。ただ、不審がられるハメになるようですが。

こぶしの花も一斉に宇宙へ信号を発信しているように咲き誇ります。春は大自然の生命感があふれて、そのエネルギーを自分の身に吸収しましょう。

地にはイヌフグリや韮花、ムスカリ、蕗のとう、たんぽぽ、ぺんぺん草に仏の座など春の草が吹き出しています。

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三浦半島は花ざかり

2013-03-10 22:07:36 | 生かされて今日

 ながらく余寒が続いていましたが、横浜もいっぺんに春の陽気となりました。イヌフグリ、仏の座、ハコベラ、山茱萸(さんしゅゆ)、こぶしの蕾はほどけて咲き出しそうです。

陽気に誘われて三浦海岸の河津桜が見頃だと聞きリュックを背負って出かけました。京浜急行の三浦海岸駅に降り立つと駅前から花ざかりです。春寒が続き身体が硬くなっていたせいでしょうか多くの方々が花ざかりの下にたむろしてそぞろ歩きをしています。京急線に沿って列について行くと、花ざかりのピンクの雲がまっすぐ帯状に連なります。見事な桜並木です。薄紅に小松ヶ池も染まりそうで、残り鴨が遊び枯れ荻(オギ)の穂が旗のようになびいていました。お弁当を開いている組もいます。臨時販売の車でめかぶ一袋を200円で買いました。家での晩酌に頂きましたが糸を引き美しい緑色が春色そのものでした。

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春の文化祭

2013-03-04 05:47:22 | 生かされて今日

 町の同好の士があつまる文化祭が3月1から3日まで釜利谷地区センターで開催され、私たちは俳句を出品しました。今年は第15回目で、昨年を上回る43団体が参加しました。舞踊、フラダンス、詩吟、茶道、写真、ちぎり絵、絵手紙、篆刻、生花、朗読、ガイド、語学、コーラスなどいろんなグループが展示やパフォーマンスを繰り広げて楽しい時間を過ごせました。趣味に精進することは苦しくて楽しい、まさに青春を生きる如しです。写真はペン習字の団体の展示作品で、同感しました。

どこの団体も女性の参加が多く主導権を持ち、男性が押され気味のようです。定年後の企業戦士はどこへ隠れているのでしょうか。是非、文芸へ趣味を広げて地域住民とお付き合いをお勧めしたいです。フラダンスやコーラスを拝見しますと、昔の少女たちが健気にがんばって愉しんでいます。これでは平均寿命でも女性優位は歴然です。

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