四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

殿様のWC

2007-01-31 07:39:27 | 生かされて今日
 臨春閣にのこる殿様のトイレ、ゆったりした畳ですが冬は寒そうですね。小は現在のものと同じ形の塗りの木製で隣室に、さらに湯殿とワンセットでしつらえてあります。
貴人も美人淑女も私のような凡夫もみな平等にお世話になっております。
 なお、あかん坊の使う「おまる」という名前は、古語の「放る(まる)」からきているそうです。大小の排泄をするという動詞に、接頭語「お」(小さく愛らしい)がついて出来たらしいですよ。
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紀ノ川

2007-01-30 06:51:40 | 生かされて今日
 和歌山県の紀ノ川は、大台ケ原、吉野を上流として高野山下、根来から和歌山市へ流れる大河です。河口で寒中にボラ釣りに行った思い出があります。ウイスキーで寒さに耐えながら。
「華岡青洲の妻」「恍惚の人」で知られる小説家・有吉佐和子の故郷です。
 この建物は、徳川御三家の紀州藩主が1649年紀ノ川沿いに作った別荘。現在は横浜の三渓園(さんけいえん)に移築されています。池に大河を感じてください。重要文化財です。
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横浜港のプラットホーム

2007-01-29 13:55:09 | 生かされて今日
 大正9年、客船の至近にあったと言う「横浜港」駅のプラット・ホームがポッンと遺されています。説明板によると、当時東京駅から51分で走ったそうです。
昭和34年(今から48年前)には、宝塚歌劇団がアメリカ公演に現役の「氷川丸」で出発、5千人の見送りで賑わったと記されています。想像力をかき立てると、モノクロームのレトロな気分になれますよ。

「行く川の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたる例(ためし)なし」 方丈記
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大正ロマンの遺構

2007-01-28 18:31:59 | 生かされて今日
 赤レンガ倉庫の奥に、大正3年に出来たゴシック様式の三階建ての址がありました。今まで気付きませんでした。旧税関の建物でしたが、大正12年9月1日の関東大震災で燃え尽きた遺構だそうです。近くに自爆した北朝鮮工作船の恐怖の残骸が展示され、寒の風の厳しさが身にしみます。
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コンテンポラリー・ダンス

2007-01-27 21:26:12 | 生かされて今日
 言葉でなくからだ一つの動きで自己表現する、最先端の踊りをコンテンポラリー・ダンスと云うらしい。聞きかじりではイタリアで大人気とか。
寒中を素足で縦横に動くダンサーには、カメラの若者が小判ざめのように接写を繰返していました。
 自己表現には、声、書、音、スポーツ、短歌や俳句、せこいですが勲章や肩書き、豪邸やベンツやセレブ気取りもありますね。
イジメや暴力(陰湿な言葉の暴力を含む)だけは絶対に許されない自己表現です。自分も口の暴力で、女房はじめ多くの人を気付かず傷つけていると思います。ゴメンナサイ。
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寒の餅

2007-01-25 09:55:36 | 俳句
 横浜中華街の公園で、町内会主催の寒中餅つき大会をやっていました。立春までの約一ヶ月を「寒」と言い、「寒の餅」や「寒卵」「寒の水」には寒さを跳ね返す滋養が詰っていて冬の季語です。「寒紅(かんべに)」は寒に作られた口紅で殊に美しいとされています。女性達よ、寒紅をさして北風にまけるな。

 ♪寒紅や鏡の中に火の如し  野見山朱鳥

 ♪大寒の餅をつく音中華街  駿

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赤レンガ倉庫でスケート

2007-01-23 18:19:56 | 生かされて今日
 荒川静香選手の金メダルのせいなのか、赤レンガ公園にスケートリンクが出現しています。南国生まれの私には身近にはじめて見る風景で見飽きません。阿波踊りの「見る阿呆」になりました。入場料500円、靴のレンタル500円とあります。
孫とじいちゃん組や母子、外人の子供達などさまざまなウエアーが入り混じります。大人が転ぶと鈍い音が響きます。
手すり磨き組も左回りに。弱虫の私にはオッカナそうな遊びでごめんです。
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両陛下の歌

2007-01-21 18:20:36 | 歌の花束
 今年の歌会始の兼題は「月」でした。両陛下の歌には、おふたりの深い愛と信頼感がにじんで感動いたします。お歳を召されても、代わる人のいない日々の激務を支えあっておられるのです。夫婦お互いのいたわり合いが家族の柱ですし、平和の元です。私はイギリスの王室のように退位できる道を皇室典範に盛り込むべきだと信じます。

天皇陛下 「努め終へ歩み速めて帰るみち
                月の光は白く照らせり」

皇后陛下 「年ごとに月の在(あ)りどを確かむる
                歳旦祭(さいたんさい)に君を送りて」

 歳旦祭とは元日に五穀豊穣、国民安寧を祈る儀式だそうです。
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大寒の大試験

2007-01-20 14:39:02 | 生かされて今日
 今日は大寒、センター試験の初日です。横浜は風が無くて暖かく、雪で往生することもなく、日ざしはありませんが試験びよりでしょう。受験生を持つ親族にはハラハラの二日間でしょうが。
 赤レンガ倉庫にスケートリンクが出来ていて、幼い子供達がレッスンを受けていました。転んでもころんでもツルツルの氷で頑張る姿は、人生を思わせて感動します。たかが机上のセンター試験で人生が決まるわけでなく、七ころび八起きでたった一度の青春のお祭りを楽しんでもらいたいもの。学歴を振りかざすより、個性的でいないと困る職人肌の生き方を勧めたいなぁ。
 そしん蝋梅が咲きました、「春兆す」です。

♪大寒の餅つく音や中華街  駿
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植物園の温室

2007-01-19 06:31:04 | 生かされて今日
 寒びよりの外から温室に入るとそこは夏、眼鏡がいっぺんに曇りました。時空を越える異境です。分厚い本を枕に長い身の女性がベンチに、スケッチのおば様も。癒しの隠れがになっています。普段見かけぬ異国の鮮やかなはな花に歓声も。
名人の工芸も素敵だが自然の造化にはかないません。ハイビスカスは沖縄を思い出させる。「温室」は冬の季語です。
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卓球教室

2007-01-17 04:55:44 | 生かされて今日
 去年入門した卓球教室に引続き通います。教えて頂いたことを身体がもう忘れています。仲間同士ではラリーが続かないのです。フォームの欠陥を指摘されるのですが、自己の姿が見えないので何がなんだか飲み込めません。なるほど人間は「他人の欠点は良く見えても、自分の姿は見えぬ」ようです。灯台もと暗しです。
自分を変えるのはほんとに辛くて大変だ。相撲部屋と同様に、手荒く基本を身に付ける稽古が必要なんですね。
楽チン愛好の私には、前向きな心と健康な生活習慣を身に付けるために、つらいシツケが必要です。
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吉井 勇のうた

2007-01-14 07:42:29 | 歌の花束
 歴史上の人物をうたう吉井 勇の短歌をご紹介します。

♪句を読みて泣かむか世をば怒らむか一茶はまこと寒く生きたり

♪つくづくと良寛の字を見てあれば風のごとしも水のごとしも

♪道風が自在の筆のあとみれば玉泉帖は字ごと飛ぶらし

海の銀座通りの東京湾は船影が絶えません。世界中の物資を頂戴しているのでしょう。
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日に千両うごく

2007-01-11 22:59:31 | 生かされて今日
其角(きかく)の句に、「鐘ひとつ売れぬ日はなし江戸の春」があります。当時の江戸の活況がしのばれます。
京橋の街路に歴史案内板があり、日に千両うごく江戸の三ヶ所を教えてくれました。吉原は当然として、グルメ通りがあったのに驚きました。
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孫悟空の乗る雲

2007-01-11 07:03:34 | 歌の花束
 在原業平(ありわらのなりひら)は、容姿端麗の色好みの貴族でした。
「隅田川の渡りせんとて、船にのり侍(はべ)りけるに、都鳥を見て

 名にし負はばいざ言問はん都鳥
         我が思ふ人は有りや無しやと」

京へ残した愛人を偲んで、はるばるも来たなぁと涙した歌です。
 隅田川にかかる吾妻橋のたもとに、孫悟空が乗るようなきんと雲が光ります。ビール会社のビルの上です。芭蕉翁の「奥の細道」は隅田川をさかのぼり千住からスタートしています。 

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芭蕉さん江戸へ

2007-01-10 06:27:25 | 生かされて今日
 松尾芭蕉翁は29歳のとき、故郷の三重県伊賀上野から新興都市の江戸へ出ました。伝統の京、大坂でなく新しい街江戸のど真ん中を選んだのです。魚河岸で賑わう日本橋の越後屋(現三越本店)の真向かいの長屋に住んでいました。
その跡に碑があります。日本橋室町一丁目、つくだにの鮒佐の一角です。徳川四代将軍、家綱の時代1672年で、松尾桃青(まつおとうせい)と称していました。
横道がすこしきれいになり過ぎた感じです。

『発句也(ほっくなり)松尾桃青宿の春』  ばせを
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