四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

よこはま緋桜が咲きました

2014-03-30 16:56:53 | 生かされて今日

 近所に一本ある横浜緋桜が咲き始めました。河津桜より遅いですが、染井吉野より早く咲きます。あと何回元気で見れるだろうかと佇みますと、犬の散歩組や通りがかりの人も近寄ってきます。

 文明開化の西洋式競馬場があつた根岸競馬記念公苑へ足を延ばしてみました。とても広い春草の公園ですが未だサクラには早く、木々が薄いももいろをしていました。あちらこちらに小さな野すみれが風に吹かれています。とても気分良き春日和で、なにをしても楽しい時節です。数組がシートを敷いて野遊びを楽しいでいます。

春はすべての命の萌え出づる最高の時節です。気のそまぬ人事異動や転勤、進学試験の失敗など暗い春の人も外へ出て気分一新して下さい。出口のないトンネルや朝の来ぬ闇夜はありませんから。

コメント

クイーンエリザベス初入港

2014-03-19 21:04:33 | 生かされて今日

 9万トンの豪華客船Qエリザベスが横浜大さん橋に初入港しました。ベイブリッジを満月の引き潮時(2メートル低下)にからくもくぐり抜けて来たんですね。夢のあふれるその勇姿を一目見んものと大勢が大さん橋の馬の背や赤レンガ倉庫広場、「象の鼻(文明開化時の桟橋)」に押し寄せました。まさに動く山、見上げる巨船です。船尾には大きなユニオン・ジャックが春風になびきます。

海鵜がかづく春の海には警戒船が張り付いて、間近から見たいと観光船がにじり寄り、手を振っています。150年前ペリー提督の黒船艦隊来航のごとく、好奇心強き日本人は健在です。当日はいよいよ佐保姫の春が横浜に来てくれた暖かさでした。

豪華な邸宅がそのまま七つの海を渡り、世界の港へ行けるなんて夢のようですね。前の寄港地は我がふるさと、錦江湾の鹿児島港だったそうです。えーでなーぁ。

コメント

東日本大震災から3年

2014-03-10 22:30:13 | 生かされて今日

 千年に一度という大地震、大津波、その上に東京電力福島原子力発電所の放射能汚染と「想定外」の厄日から明日で三年経ちます。

俳人の照井 翠さんの句集『龍宮』が、現代俳句協会の特別賞を受賞されました。まさに現場に立たれた俳句人の悲鳴、嘆きが厳粛な事実を描いておられます。一部ですがここにご紹介し犠牲者の霊に皆さんとともに合掌したいと存じます。


●泥の底繭のごとくに嬰(やや)と母

●双子なら同じ死顔桃の花

●毛布被り孤島となりて泣きにけり

●潮染みの雛(ひいな)の頬を拭ひけり

●三・一一(さんてんいちいち)神はゐないかとても小さい

●卒業す泉下(せんか)にはいと返事して

●撫子のしら骨となり帰りけり

●柿ばかり灯れる村となりにけり

●春光の揺らぎにも君風にも君

●亡き娘(こ)らの真夜来て遊ぶ雛まつり

コメント

第38回三渓園観梅俳句大会

2014-03-07 19:53:48 | 生かされて今日

 23日横浜の名苑 三渓園で梅の花を愛でる俳句大会がありました。私の所属する横浜俳話会の役員が手弁当で下準備です。9時半からに参集し鶴翔閣(原三渓さんの邸宅を再建した横浜市の有形文化財)で表彰式や句会、受付の準備にかかりました。

時々陽のさすまあまあのお天気、風はまだ冬のなごりです。大池にはキンクロハジロやかもの浮寝鳥が、三重塔をいただく山陰に憩います。春の大雪のために緑萼梅や臥竜梅、松の木や椿の木にも枝が裂けたり折れ曲がり痛々しいでした。ツアー旅行の一団や友だち連れのご婦人たちが散策しています。

当日句会の投句締切は12時30分なので準備が一段落してから一句ひねりに庭園をめぐりました。お目当ての三重塔のある小山は残雪や雪折れの危険から登れません。鶴ヶ峰で句会を巻く新人を含む5人が来てくれて熱意に驚きました。句会では三渓園副理事長と役員とで選を行い下記の作品が上位を占め表彰されました。

  春寒し水のとがりし手水鉢             鈴木和代 

  さざ波は風の言の葉浅き春      中村重次郎

  梅の昼空がだんだん青くなる     大関 洋

  大池に春を吸い込む鯉の口     石坂春夫

  梅の香を連れて割り込む囲炉裏端 麻生 明

コメント