2021年3月11日、大震災10年の日に福島県が朝日新聞に出した記事(抜粋)です。
福島県民の4つの苦しみに合掌するばかりです。練られた文章と高校生の声に感銘を受けました。ヨコハマ緋桜が咲出しました。
『あの日から10年になります。
地震、津波、原発事故は、私たちのふるさとを一変させました。
大切な人との別れや、見えない放射線との戦いがありました。
避難して仮設校舎に通学した子が成長し、成人を迎えています。
他方で、いまだ行方不明のまま、心も体もふるさとに帰れない子がいます。
こうした年月に思いをはせるとき、「もう10年」とも、「まだ10年」とも感じられます。
私たちは原発事故による地域社会の分断、風評被害、差別・偏見と10年戦ってきました。
そして2021年、世界は目に見えないウイルスによる禍の中にあります。
自由やぬくもりを奪われ、不安と息苦しさを感じています。
10年前と同様に、当たり前が当たり前では無くなり、本当に大事なものは何なのか、改めて考えさせられています。
「あの日私たちは、波に飲み込まれていく人々の手を掴み取って救うことができなかった。
だから、今度は、社会から分断されゆく人々の手を握り締めて、離さないで。
みんながもっと自分を、他人を愛せる世界を願っています。
そして私自身が、そうでありたい。」
・・・会津学鳳高校 平子七海さん』