四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

友を悼む句会

2023-07-08 18:58:36 | 生かされて今日

 6月末に俳句仲間の男性が逝かれました。心筋梗塞、米寿でした。

奥様を先に失い秋田生まれのおだやかな紳士でマンションに一人暮らしでした。息子さんは3人おられたそうです。

 翌7月句会では彼の席に、あるご婦人のお庭で摘んだクチナシやほうずき、桔梗などが花瓶にあふれ、心の籠る般若心経の写経がひろげられていました。

町内会長など奉仕され、彼のお陰で俳句に二人が出会って感謝されていました。

私はたびたび新米を頂戴しておりました。句会みんなで黙祷を捧げてお別れをいたしました。帰宅してお経をあげ、彼の句やエッセーを読み直しました。合掌

 「花と写経永眠の席につゆ晴れ間」 駿

 

 

 

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上期の終わり

2023-07-04 14:55:33 | 俳句

 2023年も半分が過ぎました。戦争と疫病とを3年を越えて引きずり、混沌模糊とした暮らしでした。せめてわたしの俳句で憂さ晴らしをお願いします。   

春隣追ひ抜いてゆくピンヒール
ひと掴み増やしてくるる和布売
うすら陽に散り侘助の六つ五つ


金屏風わたしに動く雛の目
高階の妻へ手を振る花の中
花ぐもり卓に『夫の後始末』


吹かれてはさざ波となる落花かな
帰り道つつじの坂は発火点
手びねりの碗の和えもの春惜しむ


予備校も塾もぶきつちよ四月くる
われに動く生簀の鯒(こち)の目玉かな
結露にのこるへのへのもへじあたたかし

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